ヤマネコの相棒はライオン4 (ページ28)

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窓の外はまだ夜は明けていなかった
ベッドから降りた後、毛布を2人にかけて部屋を出る
ショーターもまだ寝ているらしく、私は外に出てバイクのところに行き、タバコに火をつけた

『ふー…』

ゆっくりと息を吐いた後、空が白み始めているのに気がついた

路地の奥の方から日が昇り始めるのが見えてくる
昨日は、長年の胸のつかえがとれたような、何かが吹っ切れたような気がした

『英二は不思議な子だな…』

トントンと指でタバコを弾いて灰を地面に落とし、また口元に持っていきそのまま蒸す

アッシュside

朝からパソコンのキーボードを叩いていると、英二を起こしてしまった

「…アッシュ」

「起こしちまったか？」

「いや…」

「寝てろよ、まだ早い」

「…何してるの？」

「ドロボー」

聞いてきた英二に返すと、「その、アッシュ…」と英二は言いにくそうに俺に何かを聞きにくる

「これからも、レオンと一緒にああいう無茶をするつもり？」

「無茶って？」

「そりゃあ、つまり、その…撃ち合ったりとか」

「ビビってんのか？」

「だっ、誰が！無茶するだけが勇気じゃないって言いたかったんだよ！
年上の言うことは聞くもんだぞ！」

「そりゃ失礼しました、オニイチャン」

「なんなんだよ、その立ち直りの早さは！
夕べ泣きべそかいてたのは誰なんだ!!」

ムキになった英二に「お願いだよ、お兄さま」と振り返る

「僕とっても忙しいんだ、怒鳴るのやめてくれない？」

それだけ伝えると英二はそのまま部屋を出ていき、起きてきたショーターが「なんだあ？」と頭をかきながら中に入ってきた

「なんでもねえよ。寝れたか？」

「おう、バッチリな」

俺がパソコンの前でマウスをクリックすると、ショーターは「何してんだ？」とパソコンの画面を覗き込んできた

「ドロボーさ」

「…お前…!?」

俺のしたことに気づいたショーターは「マジかよ…」と言葉を漏らした

「それより、レオンは？」

「部屋にはいなかったぜ？」

「どこ行ったんだ？」

「さあ？」