ヤマネコの相棒はライオン4 (ページ15)

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そっと微笑んだアッシュに私は何も言わずにいると「レオン？」と覗き込んでくる

『…どうして、怒らないの？』

「え？」

『…自分を売った…アッシュが1番やるなって言ってたこと私はしたんだよ？』

「………」

『………』

目を合わさずにそのまま静かに言えば、「アッシュ」とショーターが静かな空気を空気に割って入ってきた

「隣の部屋で話し合ってこいよ。一旦話した方がいい」

「そうだね…」

「…あぁ」

アッシュに言われるがまま、隣の部屋に入るとベッドに腰掛けたアッシュは、隣に来るようにポンポンとベッドを叩いた

隣に座り、目を合わさずにいると「たしかに、お前がしたことは俺にとっては許せないことだ」と言われた

「けど、その判断をさせたのは俺だ」

『！』

「もっと気を配っていれば、お前がそんなことをしなくてもよかったんだ」

『それは…！それは違う!!』

「！」

『アッシュのせいじゃない…！あの時は、ああするしかショーターと英二が助かる方法がなかった！
だから…だから』

「…わかってる。でも…」

ギュッと強く抱きしめられた
温かいいつもの優しい温もり

「…俺がもっとしっかりしていれば、あんな顔をお前にさせることもなかった…！」

『…アッシュ』

「オーサーに傷つけられることもなかった」

『………』

「レオン…俺はこれから先お前を傷つけることもある
けど、隣にいて欲しい…俺と一緒にいて欲しい
もう何も望まない、隣にいてくれ」

震えるアッシュを強く抱きしめ返した
この子は1人で戦おうとしてる、1人で強くあろうとしている

いやだ、これ以上この子が傷つくなんてこと絶対に嫌だ
傷つくのも失うのも、私だけでいい

『ずっとに決まってる…ずっと、隣にいるよ…アッシュ
だから…幸せになることを望むことを捨てないで…』

アッシュの辛いものは全部背負うから、だから幸せになることを捨てないでほしい

『幸せになることを、諦めないで』

「………………あぁ…」

もう引き返せないのはわかってる
だからこそ、私たちは争い続ける

自由になるために