7-3 ページ33
「あそこの駐車場に車停めてあるから。明日、事務所に乗ってきてくれ。頼むぞ、安全運転な」
「どういうことですか？」
佐田先生が車のキーを私の手に収めてポンと肩を叩いて走り出した途端、サングラスの男の人たち4人も走り出した
大翔がぽかんとしながら見ていると「キミたちも含めて、私には敵が多いんだ！」とバス停に駆け込んでいく
タイミングよくバスが滑り込んでくると、佐田先生は「川端建設が銀座の土地を変えたのはあなたたちのおかげだ、ありがとう！」とこちらに向かって叫んでバスに飛び乗っている
『？』
首を傾げていると、サングラスの男たちが佐田先生を追いかけていたのから一斉にこちらに振り返ってきた
「え。え、マジ？」
『大翔？』
「瑞姫、走るよ。ほら、早く!!」
『え？えっ、どういう…』
大翔が私の手を掴んで走り出したのにもつれそうになりながらも走ると、バスを追いかけ始めた
「この借りは、この借りは高くつきますよ！」
『わ、わわわ！大翔、追いかけてきてる!!』
「走って、ほら！」
『走ってるよ！』
「あーもう、遅い！」
『ちょっ!?』
持っていたカバンをひったくってきた大翔は「早く！足動かして！」とさらにスピードを上げた
ビュンビュン走ってなんとか男の人たちを撒いた後、佐田先生の車に乗り込んでいとこんちに帰った
ー翌朝ー
「瑞姫、起きて。瑞姫」
『んー…』
モゾモゾとベッドの中で動いて『何時ぃ…』と聞くと、「6時半」と言われる。なんでそんなに朝早起きするの…もうちょっとだけ寝ていたいのに…
「佐田先生に車返しにいくから。ついでに朝ご飯も食べさせてもらおう」
『厚かましいな』
ベッドから降りてスーツに着替えて必要なものだけ持って近くのパーキングに停めていた車に乗り込み、エンジンをかけた
「佐田先生の住所は…と」
『高級車ってすごいなぁ…』
「憧れるの？」
『高すぎて疲れる』
カーナビをセットした大翔は「いいよ」と言う。アクセルを踏み込み、車を走らせ佐田先生のご自宅に向かった
立派なマンションの部屋番号を押すと《はーい》という女性の声が聞こえてきた
「朝早くにすみません。深山と申します。佐田先生はご在宅でしょうか？」
《えぇ。どのような用で？》
「実は、佐田先生の車のキーをお返しに来たんですが…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サッカーバカ(プロフ) - 雅夢羅撫-ayurana-さん» ありがとうございます！アッシュの登場でさらに楽しい物語になれるよう頑張ります！ (2022年1月24日 14時) (
レス) id: b3a011a5a0 (このIDを非表示/違反報告)
雅夢羅撫-ayurana-(プロフ) - 続編おめでとうございます！アッシュが出てくるのが楽しみで楽しみでワクワクが止まりません(*´ ꒳ `*)これからも更新頑張ってください！ (2022年1月23日 12時) (レス) @page11 id: 3b30b9715e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年1月20日 8時
