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「お前たちも弁護士の端くれなら、日本の刑事事件は起訴された99.9%が有罪になることは知ってるよな」
「知ってますよ」
「それは検察が有罪確実な案件だけを起訴するからだ。裁判官もそれがわかっているから、検察調書を何より信頼する
一旦起訴されたらな。裁判ってのは事実よりも、検察が描いたストーリー通りに進む、だから諦めろ」
「さすが、元検事らしいご意見ですね」
『……泣き寝入りしろ、ってことか』
「…………大丈夫」
『…え？』
大翔が呟くように言い、キャスター付きの椅子から立ち上がると「僕がいるから」と言う
ハクッと口が動く。嫌な思い出が流れてきて、それをシャットアウトするために目を閉じた
「でも、それじゃ弁護士には何もできないってことになっちゃいますよ？」
「だから、少しでも刑を減らすために情状証人を探せと言っているんだ。弁護士なら依頼人の利益を考えろ。このままじゃ時間切れになるだけだぞ」
「佐田先生は依頼人の利益を考えるのかもしれませんが、僕と瑞姫にとっては依頼人の利益よりも、事実を明らかにすることの方が大事なんです。事実を知ることが弁護です」
大翔が佐田先生の方に歩みより、至近距離でお互いが向かい合っている
斑目さんは自分の椅子に戻った
「違う。依頼人の利益を考えるのが弁護だ。有罪か無罪かは関係ない」
「僕は何が起こったのか知りたいだけなんですよ。有罪か無罪かは関係ない。あ、ここだけは同意見ですね、佐田先生」
笑顔で佐田先生の腕をポンポンと叩く大翔に「うるさい！」と佐田先生は大翔を睨みつけた
「起訴されたら99.9%が有罪になるん」
「99.9%有罪だとしても、そこに事実があるとは限らない。0.1%に事実が隠されてるかもしれない。でしょ？」
にこりと笑った大翔は「では」と言って部屋を出ていく
部屋を出てすぐに「瑞姫、来ないの？」と部屋を覗いて言ってくるから、慌ててあとを追いかけた
「ちょっと、どうするの？」
「やることは変わらないよ。新しい証言が出てきたのなら、それを検証する。瑞姫、スニーカーいるからね」
『走らせんの!?』
くつくつと笑っている大翔に突っ込むと「頑張れるかなぁ？」とニヤニヤしながら覗き込んでくる
その言い方と後ろのアッシュの突き刺さるような視線から逃れたくて『やればいいんでしょ、やればー！うわあああん！』と泣いた
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サッカーバカ(プロフ) - 雅夢羅撫-ayurana-さん» ありがとうございます！アッシュの登場でさらに楽しい物語になれるよう頑張ります！ (2022年1月24日 14時) (
レス) id: b3a011a5a0 (このIDを非表示/違反報告)
雅夢羅撫-ayurana-(プロフ) - 続編おめでとうございます！アッシュが出てくるのが楽しみで楽しみでワクワクが止まりません(*´ ꒳ `*)これからも更新頑張ってください！ (2022年1月23日 12時) (レス) @page11 id: 3b30b9715e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年1月20日 8時
