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「あそこを少し先に行ったら小さな墓石が見えてくる
レオンの初恋の人の墓だよ」

「………」

「この辺りのガキの暗黙のルールさ
レオンが墓参りするときは絶対に近寄らない、邪魔しない、口出ししない」

「…そいつは」

「レオンの6つ上の兄ちゃんだよ。生きてたら…24かそこら」









チュプンッと弾かれたように口から飴を出したそいつは、「だから1時間は待ってなよ」と言う
俺は店に戻るわけもなく、ただ街中を歩くために歩き出そうとすると「だから店で待てって言ってんの」と男が不機嫌な顔で見てくる









「居心地悪いんだよ…俺の故郷に似てるからな」

「………あんた、どこなの?」

「ケープ・コッド」

「…ふーん…。俺、サーベル、レオンの幼馴染」

「レオンの…」

「あんたは?レオンのなに?」

「…恋人」

「!」









俺がそう言えば、サーベルは「じゃ、見つけれたんだ」とガリッと飴を噛み砕きながら言った









「ようこそ、終わりの始まり…「ヘルズガーデン」へ」

「…?」

「「地獄の園」さ…ここにいる人間はそう呼んでる
人殺しや麻薬密売に密輸、なんでもござれの無法地帯さ…」









「ついてきなよ」と言うサーベルは「地獄の園の本拠地に」と言って歩き始める
俺は言う通りに歩き始め、周りを警戒しながら進んでいく









「ケイト、レオンのお客さんだよ」

「!」

「レオン…!? アイツ、帰ってきてるのか!?」

「ユーリーアスは2、3日だけの用らしいよ」

「ユーリーアスの奴…そういうのはさっさと教えろよなー!」

「で、レオンは?」

「ユージンの墓参り」

「…あぁ」

「そっか…ユージンの」









嬉しそうにしていたと同時に、「ユージン」という名前を聞いた途端に静かになっていく男たち









「やあ、俺はケイト。えーと、キミは」

「アッシュ…アッシュ・リンクスだ」

「アッシュね、よろしく」

「…あぁ」









求められた悪手に素直に応じると、「俺はこの辺りを任されてるんだ。困ったことがあったらなんでも言ってよ」と言われる









「武器の調達も?」

「そりゃあね。キミが欲しいものを取り揃えるけど?」

「…なら、弾を用意して欲しい」

「OK、どれぐらい?」

「ダースを2つ」

「了解、1時間の間に用意するよ」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年6月5日 11時

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