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『英二、ショーターは脅されたんだ…仕方なかったんだ…!』
「レオン…」
『頼む、ショーターを…許してやってほしい…!
ニューヨークにいる姉貴を人質にされたらコイツだって言うことを聞くしかない、仕方ないんだ!コイツも辛かったんだ…!』
「レオン……」
私が必死にフォローをすると「レオン」とディノが呼びかけてきた
ゆっくりと振り向けば、「少し黙っていろ」と冷たく言い放たれた
「ショーター!」
『!』
「英二!レオン!」
部屋の外へ引きずられていくショーターに驚き、『ショーター!』とおぼつかない足で駆け寄る
「嘘なんだろ?オーサーの言うことは嘘なんだろ!?」
「英二、レオン、俺は…必ずお前たちを」
『ディノ!!!』
「!」
連れて行かれそうになるショーターを見つめた後、椅子に座ってふんぞり返っているディノを大きな声で呼びかける
「なんだ、レオン…」
『ッ……………』
ショーターが連れていかれることも、英二が取り押さえられることも、今はない
ここでは私が守るんだ…アッシュの親友を、アッシュの大切な友達を
『ショーターと英二に手を出すな』
「…ほぉ?」
『…………………頼む』
「おい、レオン…おい、やめろ!! 頭なんか下げるな!!」
深々と頭を下げれば、ショーターがジタバタとしながら叫んでくる
私は拳を握ってワナワナと震わせてなんとか耐える
「…………………レオン、お前が私の元に戻ると言うのなら2人には危害を加えないでやろう」
『…………………』
「私の元に、戻ると言うのなら…だ」
『……………わかった』
ギュッと拳を握り、目を硬く閉じてゆっくりと開いた
アッシュのために、英二のために、ショーターのために、今はこれが1番の最優先だ
『戻るよ』
「やめろ………やめろ、レオン!」
「レオン、ダメだ!!」
『その代わり、私が戻ったら…2人には一切危害を加えるな…それだけ約束するなら、私を好きにすればいい』
「…………やはり、お前は従順なライオンだな、レオン…
美しく気高く獰猛…まさしくライオンのようなものだ…戻ってきてくれて嬉しいよ…レオン・クラウン…」
2人を守るためには、これしかない
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年6月5日 11時