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13-10 ページ45

じっと見つめれば、月龍は私の許可を待っているのかずっと静かにしている
私がゆっくりと英二から離れると、「ありがとう」と言い、英二の首筋に針を刺していく









「針麻酔ですよ」

「ん…」

『!英二、英二!』









薄く目を開けて朦朧とする英二に何度も呼び掛ければ「レオン…?」と呂律の回っていない口で呼ばれ『よかった…!』とホッとする









「俺がわかるか?サムライボーイ」

「オーサー…」

「心配するな。アッシュはじきにここへ来る
お前とレオンを助けたい一心でな」









英二に近寄らせないために盾になると、「初めましてだね、坊や」と今度はディノが英二に声をかける









「私はゴルツィネだ。君のご親友、アッシュとレオンの飼い主だよ」

『…!英二、動くな!!』









おぼつかない足で逃げようとした英二を支えれば、「危ない」と月龍も支えた









「まだ筋肉に痺れが残ってるはずだよ」

「ユーシス…君も捕まったのか?」

『英二、コイツは…』









月龍から引き離すようにすると、「はっ!どこまで間が抜けてやがるんだ?」とオーサーが噴き出した









「レオン…お前もアッシュもとんでねぇお荷物抱え込んだもんだ」

『黙れ、オーサー!』

「…このお方はな、お前らを売った李の旦那の弟君だとよ」

「え…」

『英二、オーサーの言うことは信じるな!頼む!』









混乱している英二に頼み込むように言えば、英二は目を見開いているまま









「驚くのはまだ早いぜ。アッシュとレオンを裏切り、お前をここへさらってきたのは、このお方だ」

『英二、聞くな!』









わざとらしい言い方をしたオーサーに『オーサー、お前…!』と睨みつける



信じがたい状況に英二はゆっくりと離れてショーターを見た









「そんなバカな話に騙されると思うのか!
ショーターはお前のような卑怯者じゃない!」

「おい聞いたか?ずいぶんと信用されたもんだなぁ…ショーター?」

「君がアッシュとレオンを裏切るわけなんかない、嘘なんだろ?ショーター」

「………ッ」









否定してくれるのを待っている英二だが、ショーターは何も言わずに黙っていた

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年6月5日 11時

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