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12-3 ページ29

アッシュside







傷つけた



その言葉がしっくりきた








ユージンがどんなにすごいやつかなんてユーリーアスやケイトたちを見てすぐにわかった
そりゃレオンだって憧れるし好きになるに決まってる






俺とは違った奴だ。真っ当な奴、レオンを命懸けで守った









「くそっ…!」









あんな風に言うつもりはなかった。迷惑だなんて思ってない、むしろ逆だった



レオンがいなければ俺は生きる希望すら持っていなかった
レオンだけが心の拠り所だった









「レオン…ッ」









声が震えてた、泣いてた、傷つけた、嫌われた、そんな言葉が頭の中でぐるぐるとして俺はデスクに突っ伏した









明日謝ろう…レオンに、ちゃんと
謝ればきっと許してくれる…許してくれなくてもいい、ただレオンに謝らないといけない









ー翌日ー









「ふあっ…」

「おはよー、アッシュ」

「あ、あぁ…。…なあ、ショーター、レオンは?」

「あ?レオン?」

「レオンなら外だよ。眠れなかったみたいで風に当たるってさっき言ってたよ」

「そう、か…」

「…なんだ、喧嘩でもしたか?」

「…………」

「……まじ?」









俺が視線をそらせば、ショーターは「珍しいこともあるんだな」と言いソファに座り直した









「で、今回はどっちが悪いんだ?」

「俺」

「まあ、大抵そうだろうけどな。で、内容は?」

「…ユージンのことで、俺が八つ当たりした」

「お前…ホント子供だな」

「なんだと!?」









俺がムキになってショーターに食ってかかると、『ショーター、朝から何騒いで』とレオンがリビングにくると俺と目を合わせる









『……』

(あれ?)

「レオン、もう朝ごはんできるって」

『…先食べておいて。まだお腹減ってなくて』

「あ、うん…」









英二に眉を落として微笑み、リビングを後にしたレオンは「あ、レオン。メシは」とマックスに同じことを聞かれて『あとにする』と言って出て行った









「…さっさと謝っちまえよ。朝メシまで別で取るって結構やべぇからな」

「…わかってるよ」

「…レオン、結構傷ついてるぞ」

「…………」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年6月5日 11時

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