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「へえー、そういうもんかい
ショーターはそりゃあやかましいけど」
軽口を叩くアッシュにユーシスは反応せず、パソコンの方を見た
「…ログイン、できたんですか？」
「シールドクラックでクラッキングした
コイツで起動したらパスワードなんて意味ねえよ」
「すごいですね…。それでなにか、わかりましか？」
「暗号化されたドライブがあって、今解読中だ
もっと早いCPUが欲しいな」
「見てていいですか？」
「どうぞ、あんたの家だしな」
アッシュが頷くと同時に、また別の空気が入ってきた
私とアッシュは振り返ることなくじっとパソコンを見ている
「…どう？」
「まあ見てなって」
入ってきたのは英二でアッシュが言いながらエンターキーを押すと、クラッキングが完了したのかドライブの暗号が解除された
「…な？」
「わあ！すごいや！」
無邪気に喜ぶ英二にアッシュがハイタッチをするのに微笑みながら見ていると、「2人を呼んできてくれ」とアッシュが言い、英二は部屋を出て行った
『えっと、「BANANAFISH」だったね…』
「あぁ…」
フォルダ内の検索に打ち込んでいると、「「バナナフィッシュ」っていうのは、なんなんです？」とユーシスが聞いた
「俺たちも知りたいのさ」
『ア…シュ…これ』
「…！」
検索結果が表示されてずらりとフォルダが下に伸びていく
成分表にハッとしているアッシュは息を呑んだ
「何かわかったのか、アッシュ？レオン？」
「違う…」
「え？」
「俺たちは間違ってた…。バナナフィッシュは、人間じゃない」
画面に表示されたのは、アルカロイドの成分表、化学物質の精製方法を図にしたものだった
化学物質のグラフの数字がピコンと伸び、数字が上昇していくけれど、直後マーカーで次々と消去されていく
キダチチョウセンアサガオの画像を見てアッシュが説明する
「こいつは「バナナフィッシュ」の分析表だ
主なものはサイクロビ、リゼルジックアシッド、ジルチルアミド…
「バナナフィッシュ」は、あのヤク物そのものだったんだ」
「ヤク物…」
「問題はおそらくこの不活性アルカロイドだ
これについては詳しいデータがない。これが一体なんなのか…一体どんな作用を引き起こすんだ…？」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月5日 11時
