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「う……」
『！』
眠っていたユーシスという彼が目を覚ました
「ぼっちゃま！」
「！」
『…？アッシュ？』
ユーシスの目を見てハッとしたアッシュに声をかけるも、私に反応を示さなかった
「英二に似てるなぁ」
「え？そう…？」
『…英二の方が綺麗な目だけど』
ゆっくりと起き上がったユーシスは、「あなた方は？」と弱々しい声で聞いてきた
「俺たちは、エイブラハム・ドースンって奴を探してこの家に来たんだが…」
「それは父の弟です…。会ったことはありませんが」
「あんた息子だそうだけど、親父は名前からして東洋系じゃないな？」
「僕は養子なんです。父には子供がいなくて、息子にならないか、と」
「玉の輿か」
「お、おい」
嫌味っぽく言ったアッシュにマックスがたしなめるように言うと、「で、その博士は？」とアッシュはいつもの調子で聞く
「父は、半年前から行方不明なんです」
「…！」
部屋を出ようとしていたアッシュがユーシスの言葉で足を止めて振り返っていた
ユーシスの案内でドースン博士の書斎へ案内してもらう中、「あの」とユーシスに声をかけられた
『なに？』
「あの…あなたは？」
『…レオン、レオン・クラウン』
「レオン…獅子ですか？」
『それがなに？』
「いえ、あなたには似合わないなって…」
『…どういう意味？』
「いえ…どちからというとヒョウのように気高いような気がして」
『…………褒め言葉として受け取っておくよ』
何を考えているのかわからないその瞳から逃げるように皮肉のような言い方で返せば「本当ですよ」と言われた
(…コイツ、苦手だ)
何を考えているのか全く読めない…
不機嫌な時のアッシュよりも難解な人間だ
ー書斎ー
「……ひでぇな」
『警察には？』
荒らされた書斎の中を見回し、ユーシスに聞けば「届けました。でも数人警察が来ただけで」と返された
「心細かったろうな…お父さんは行方不明だし」
『………………』
部屋の中を見回し、違和感を覚えた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月5日 11時
