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リビングを出たあと、一足先にトラックへと向かうと、夕食を食べ終えたアッシュが慌てて追いかけてくる
「レオン!」
『…………』
「あれはレオンに言ったわけじゃないって!」
『…………でも、私はアッシュよりも年上よ?
おばさんの部類に入る』
「レオンがおばさんなら、お前より年上の人間はどうなるんだよ」
『知らないっ』
「レオンー…」
顔を背ければアッシュは「悪かったよ」と後ろから抱きしめて謝ってくる
「もう言わないから、許してくれ」
『………………なら、ジェシカに謝って』
「…………」
『アッシュ』
「わかった、わかったよ」
後ろにいるアッシュに振り向きながら名前を呼べば、「謝る」と言い、肩に額を押し付けてくる
『……』
「レオン?」
『……………なんでもない』
「?」
アッシュに向き直り、ぎゅっと抱きしめれば眉を寄せてこちらを見ているアッシュを無視してずっと擦り寄る
「おーーーい、そろそろ行くってよー」
「あ、あぁ」
『わかった』
ショーターたちが出てくるのと同時に荷台に乗り込むと「レオン」とアッシュが声をかけてくる
さっきのことをまだ気にしてるみたいだ
『ショーター、英二、リビングにスマホ置いて来たから取って来て』
「えっ」
「おいおい、マジかよ…ったく」
2人は家に戻って行き、2人が家の中に入ったのを確認してからアッシュを手招きで呼ぶ
恐る恐る近づいて来たアッシュの手を引いて、口づけをする
『これでいいでしょ?』
「おまっ…」
『もう怒ってないし、時間がないからジェシカにはまた今度謝ろう?』
「……………」
『アッシュ?』
口元を押さえて下を向いているアッシュを覗き込むと、「今のグッと来た…」と言われた
『バカなこと言ってないで』
「ごめん、レオン」
『今度はなに』
「勃った」
『最ッ低!!!』
時間がなくて急がないといけないこんな時に、興奮しましたじゃないよこのクソガキ
すぐに助手席に座って何事もないように装ったアッシュに運転席に乗り込んだマックスが「どうかしたか」と聞いていたけど、アッシュは無視していた
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年6月5日 11時