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『…なに』
「なんでそんなに不機嫌なんだよ」
『アッシュが余計なこと言うから』
「セッ クスのこと？」
『(ﾑｯ！』
振り返ってアッシュを睨むも「そんな可愛い顔しても怖くないよ」と抱きしめられる
恥ずかしいこと、余計なこと言うから戻りづらいし出て行った手前であの2人に捕まるのはわかってる
『当分禁止にしようと思った』
「それは困る。レオン好きなのにできないの無理」
『…恥ずかしかった』
「俺も言ってて恥ずかしいと思った」
『…頻度落とそうと思った』
「それはやだ」
『……………………めんどくさい？』
「んーん、全然」
アッシュを見れば「もっとめんどくさくていいよ」と優しい言葉とキスをしてくれた
『………今日したい』
「声聞こえるんだろ？」
『アッシュが選んだ部屋は防音』
「選んだ俺はすごいな」
『本能で決めた？』
「そ」
コツンと額をくっつけてきたアッシュに、抱きつくと「戻ろう」と言って店へ足を進める
部屋に備え付けられているシャワーを浴びていると、「俺もいい？」とアッシュが聞いてくる
『ダメって言っても聞かな………わっ！』
「いいだろ…。俺今すっごく我慢効かない」
『んっ』
ザァァァというシャワーの音とは違った水音がシャワー室に響いていく
お互いの吐息も重なって頭の中がフワフワしていく
「…？レオン？」
アッシュが一旦離れると私の顔を覗き込んでくる
『アッシュ…』
「ん？」
『頭、クラクラする』
「逆上せたか!?」
バスローブを引っ掴んで慌てて着させてベッドに寝かせてくれるアッシュは、「なんか飲み物」と備え付けの冷蔵庫の中を探り始めた
「レオン、ミネラルウォーターだけどいいか？」
『うん…』
未開封のペットボトルの蓋を開けたアッシュから受け取り、口に含む
冷たいミネラルウォータを流し込めば、「大丈夫か？」と聞いてきて頷いておく
蓋を閉めてポスンと寝転がると、「またがっつきすぎたな」とアッシュが横に寝転がった
『リンクスは草食じゃないの？』
「レオンにだけ肉食獣になるかもな」
『なぁにそれ』
あはははと笑い合って、抱きしめ合って眠った
ただそれだけでも私は幸福でたまらない
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年6月5日 11時
