元殺し屋はヒーローになる19 (ページ48)

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139話帰還ページ48

『帰ってきたぞ、日本!!!』

羽田空港に着いた
やっとだ、13時間舐めてた

『とりあえず、寝たい』

雄英への直行バスなどなく、市内バスを運用してハイツアライアンスに着いたのは夕方だった

「青子ちゃん！」

「夜神月！」

『久しぶりの日本語…』

毎日毎日英語で話していたおかげで、日本語に触れる機会が少なくなっていたのは確かだった
だからこうしてここで日本語で話せることが嬉しかった

「おかえりおかえり〜！」

「アメリカでの土産は!?」

『インターンしに行ってたんだけど…』

上鳴と芦戸ちゃんが土産の催促をしてくるのに私は呆れながら『ほら』と買っておいた土産物を取り出してみんなに渡していく
お菓子だし、日本人の口に合うものを選んだから大丈夫だろう

「アメリカのインターンお疲れ様！どうだった？」

『とにかく忙しかったよ。犯罪抑止も伊達じゃないね』

「別の意味でも疲れてそうだけど…」

『あぁ…。最後に大きな爆弾を落としてきたせいかな』

「なにそれ!?」

緑谷の鋭いツッコミに私がクツクツと笑った
砂藤の「おかえりなさいケーキ」をもらって談話室でみんなと話を始める

この2ヶ月弱のインターンのことや、みんながどれぐらい成長したのか、どんなことがあったのか、近況報告を兼ねた集まりは楽しかった

『ふー…』

休憩のためにアライアンスの外に出ると、近くのベンチに腰掛けた
少し肌寒くなってきたと言っても2月中旬から下旬
寒くないわけがなかった

「おい」

『…！』

「アメリカのインターンどうだったんだよ」

『話聞いてなかった？とても有意義なインターンだったよ』

「ちげえ」

『？』

「なんかあったんだろ。てめェ」

『！』

「じゃなきゃおかしいだろうが」

『……………………』

爆豪かっちゃんの真っ直ぐの眼差しに私はグッと口籠った
どう答えよう。答えなんて決まっているんじゃないのか？
私はふと目を逸らした後、夜空を見上げた

『…守りたい、助けたい、そんな子と出会ったんだ』

「………」

『今の現状、助けてあげることができなくてすごく悔しい…悔しくてたまらなくて、どうにかしてあげたいと思った』