元殺し屋はヒーローになる19 (ページ28)

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135話振り返りページ28

私の父はオヤジ様とエンデヴァーだった

オヤジ様に拾ってもらい、養子にならないかと言われた時私は考えさせてほしいと言った
その頃には、もうエンデヴァーに養子にされたこともあり、私は逃れられないNo.2の息にかかっていた

オールマイトを越えさせると焦凍と共に辛い訓練を耐え続けた
5歳になってもエンデヴァーは手を緩めることなく、さらに強く指導してきたものだった

そもそも、エンデヴァーとの出会いは簡単なものだった
兄と共に街を歩いていて、目の前に現れた汚いものを一瞬で「オーバーホール」で消し飛ばしたことから始まった

私の“個性”が欲しかったエンデヴァーは、綺麗事を並べていき、兄に私を任せるように強制的に喋らせた
もちろん、私本人もヒーローの元で学びたいと伝え、兄の了承をもらった

だが、考えていたこと、思っていたこと全てが覆るほどの訓練が始まった
血反吐を吐きながら耐え続けていけば、やはり限界を迎えた冷さんが焦凍に煮湯を浴びせた

おかげで焦凍の顔には火傷の跡が残ってしまった
それから私はあの家が異常に感じて家を飛び出したのだ

オヤジ様の家なんてまだ5歳の子どもにわかるわけもなく、電話も交通手段もない人間が路頭に迷うことなんて当たり前だった

そんな時に会ったのが、オール・フォー・ワンだった
10年間と言う苦痛に耐え続けて逃げ出した先に、兄さんたちに保護してもらった

当たり前の食事や睡眠、生活を保証してくれた兄さんたちには感謝しかなく、私は中学3年生まで静かに生活することができた

だけど、忘れていたんだ
私の、血の繋がった家族のことを

兄は私が住んでいる場所を突き止めると、すぐにオヤジ様の屋敷に連れ帰った
もちろん、兄さんたちに保護されたあと、オヤジ様に挨拶にだけには行った

オヤジ様はいつでも好きな時に来ればいいとも言ってくれた
だけど私は学校生活でのことや、勉強不足のことで手一杯であまり顔を出すことがなかった

兄が私のことを知ったのは、ついうっかりという偶然のおかげでの発言だった
オヤジ様の側近が私のことを喋ったらしく、私は兄に見つかってしまった

エリちゃんを使った人体実験の考えやそれにおける全ての過程、それらが載った膨大なデータソフトと説明文をたんまりとよこされ、私はその実験を手伝うように言われた