大王女様と山猫小僧2 (ページ13)

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『あんたが食堂で私を誘った時は驚いたけど、フォークをくすねたかったからその時はドウモね
で、アッシュのことをどうしたいのかは知んないけど、白樺さんにケンカ売っちゃダメだって～！

こう見えて白樺さん、結構動くから』

男はじっと私を見て焦りの表情を浮かべる
動こうとすると、フォークが自分の首を掻っ切る恐れがあるかるね

『で、アッシュを狙ってた理由だけど、自分の鬱憤を晴らすためってだけじゃなさそうだし…
アッシュが口を割らないって言ってた感じだと、アッシュは何かを知っててあんたらはその「何か」を知るために誰かに協力させられたってとこかな？』

「………！」

『図星かな？まあ、これ以上アッシュに関わることなく静かに過ごした方がいいね
それと…その誰かに伝えておいた方がいい
アッシュがいつ警察にチクるかわかんないぞって』

フォークをクルンッと自分の手の中で回した後、そのままポケットに素早く差し込み、男からどくと『んじゃ、あとはお好きに～』とアッシュにバトンタッチすると、アッシュは持っているフォークを取り出し、男に歩み寄った

「瑞姫が世話になったな…ブタ野郎！」

「アッシュ！」

『マックス』

「これ以上問題を起こすな！グリフィンが…っ！」

マックスがなだれ込んできたにもかかわらず、アッシュはそのままフォークを持ち、グサッと振り下ろしたアッシュ
もちろん、振り下ろした先は………

「ぎゃああっ!!!」

『うわぁ…エグ～』

股間めがけてフォークを振り下ろしたアッシュは、逃げていく男たちを見送り、壁にもたれている私の元へ駆け寄ってきた

「瑞姫、大丈夫か…」

『あぁ、うん…まあ、受け身は嫌ってほど習ったからね』

蹴られたり殴られたりしただけで特に大きな怪我もない

「…さっきなんて言った」

「え？」

私からマックスに視線を向けたアッシュは、「兄貴がどうかしたのか？」と聞いた

「い、いや、俺は」

「何があったんだ…なんとか言えよ！
聞いてるんだぜ、おい！」

「う、いや……それは…」

「言えよマックス、本当のことを
また裏切るのか？兄貴を見捨てたみたいに！」

「！」