天使と悪魔の方程式 2【男主】 (ページ7)

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「よォ、ニューフェイス」

『…！』

「えらく若いな、いくつだい」

『………』

「なんだよ、恥ずかしがってんのか？」

目の前に座った俺よりもガタイのいい男が俺を見てニヤニヤとしている
そんな男を見てアッシュがあからさまに不機嫌になる

「あ、あのなガーベイ、こいつは」

マックスが止めようとすると、いつの間にか後ろから2人組の男がマックスの肩を組んでいた

「なあ、ボウズ…俺んトコヘこないか？
独房なんだろう？いろいろいいことがあるぜ、仲良くしようじゃねぇか」

俺が男の顔を見ずにずっとハンバーグを突いていると、フォークを持っていた手をいやらしい手つきで触れてきた

俺はほんの少しチラリと見た後、持っていたプレートを持ち上げ、男の目の前に立った

「裕人…？」

「そうか、その気になって」

ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ！

「なっ…！」

「裕人!?」

『気持ち悪いことするなよ、おじさん』

まだ手をつけていなかったご飯を男の頭からぶっかけてやり、怯んだその隙に顔面にプレートをぶつけさせた

「裕人！やめろ！」

怒った男は俺を押し飛ばし、馬乗りになるとそのまま殴ってくる
そんな男の顔をアッシュが殴った

「裕人に、触んじゃねぇ!!!」

「アッシュ！お前もやめろ！」

俺たちの乱闘騒ぎに野次馬たちは増え始め、いつの間にか俺たちの周りには収集がつけられないほどの囚人たちがいた

騒ぎを聞きつけた看守が俺とアッシュを押さえつける

「いてーな、放せよ！馬鹿野郎!!」

『い"っ…』

後手にされたおかげで肩は思い切り引っ張られ、ズキッズキッという鋭く激しい痛みが襲ってきた
引きずられながらやってきたのは、暗がりの部屋

「当分ここで頭を冷やせ!!」

バンッ！と扉を閉め鍵を閉めた看守に壁にもたれていた俺は袖に隠したフォークを取り出した

「お前…まさか」

『…慣れって怖いよね…』

クルクルと手の中で2本のフォークを手に取り、1本をアッシュに手渡した