天使と悪魔の方程式 2【男主】 (ページ43)

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助手席に座った奥村を確認して、ドアを閉め大型トラックの上に登ると、キルトとアッシュがいた

「英二が助手席に座ったの？」

『あぁ…。危険なことさせるわけにはいかないからな』

「ブーメランー」

俺はアッシュに手渡されていた銃にそっと触れた
もし、もしこれを使うとなったら…俺は奥村を守るために使う

奥村を守るためなら、人を殺しても構わない
俺にとって大事な、大事な友達だからだ

道路を走り、クラブ・コッドを目指す

目立たないように寝転がり空を見上げるけど、太陽の光が目に刺して眩しかった

「裕人〜大丈夫か？」

『あぁ…眩しい』

「お前色素薄いもんな〜」

太陽の光に輝いているアッシュの髪の毛がキラキラと見える

『…眩しいな』

「ん？」

「帽子ちゃんとかぶったら？」

『……そうするよ』

帽子を深く被り直し、もうすぐ店へと辿り着く時
アッシュの援護をするために立ち上がったキルトは、「じっとしてろよ」と言いアッシュの背中に立つ

クラブ・コッドの前に黒い車が複数台停まっていた
単眼鏡を借りてみると、たしかに男たちが現れその中でも一際ふっくらとした男が現れている

あれが、ゴルツィネ…兄ちゃんを殺した奴のボス…

「裕人、頭あげるなよ」

キルトに言われて俺は頷きながら膝立ちで吹っ飛ばされないようにつかまる
アッシュがゴルツィネの部下を撃っていく中、キラッと前方から何かが光ったのが見えた

「アッシュ!! 貴様そこまで私に歯向かう気か!!」

「ディノォーーーー!!」

『アッシュ、キルト、伏せろ!!』

「裕人!?」

2人を押し飛ばすように手を出すと、別の銃声が聞こえてきた
ブシュッと何かを刺すような音、ジクジクという痛みが俺の肩に突き刺してくる

「裕人!!」

「！オーサー…貴様、よくも！」

アッシュを狙ったのはオーサーらしく、アイツも兄ちゃんを殺した仲間だとキルトから聞いた
そいつらの顔を目に焼き付けるように睨みつけた後、そのままトラックが行く方向へ進んでいると、チケット売り場にぶつかった

「うそだろ…！ぐえっ!?」

「キルト！」

『ゔっ…！』