天使と悪魔の方程式 2【男主】 (ページ42)

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「それで今日にしたんだね」

「あの李の力を借りるのは気が進まないけどな」

「なぁー、腹減ったー」

俺の隣にきたキルトは、壁にもたれてブーブーと文句を言うも3人は無視している

「あの人はゴルツィネをよく思ってないから味方してくれるんでしょ？」

「あいつはそんな甘ちゃんじゃねぇ。奴も俺とじじいの揉め事の原因になったものに興味があるのさ
その辺の情報はバッチリ手に入れてるんだろう」

「だろうな。お前が逃げたって知らせてきたのも、あの人の部下だった」

「何も信じられなくなってきた…」

「まあそう悪くもないさ」

「…そうだね。京、行くよ」

『あ…うん』

ぼーっとしていた俺に声をかけた奥村は、「どうかしたの？」と聞いてきた
俺は『なんでもないよ…』と奥村の肩を優しく叩き、アッシュたちの後に続いた

『キルト、行くぞ』

「えぇーーー………腹減ったんだって〜」

『あとでホットドッグ買ってやるから』

「まじ!? 裕人神ー!!」

「………ショーター」

「ん？」

「キルト、裕人と仲良いのか？」

「ん？あぁ、大学の友達でいつもメシとか食わせてくれたんだってよ
バイトもしてるって言ってたし、いつもなんだかんだで飯行ってるらしいぜ」

「…そうか」

ビルから出ると、近くに売っている出店でホットドッグを買い、キルトに渡すと「いっただっきまーーす！」とでかい口を開けてガブリと食べた

「京、食べないの？」

『あぁ、いらない』

奥村の分も買って渡すと、ケチャップを口元につけながらもホットドッグを食べる奥村に、『ついてる』と口元に指を当てれば「ん」と言って指で拭う

「お前らホント仲良いな〜」

「京とは小学校の時からの付き合いだからね。高校からだっけこっちに来たの」

『…よく、覚えてない』

そう聞いてきた奥村の視線から逃れるように俺は目を逸らしてそう答えた

ー倉庫ー

薄暗い倉庫の中、大型トラックを運転するのはショーター
一応車内ということで奥村と俺のどちらかが乗るように言われたけど

「京、本当に大丈夫なの？」

『大丈夫、頭伏せとけば大丈夫だから。ほら、乗れよ』

「う、うん…」