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張大を出て、暗くなったチャイナタウンをトボトボと歩く
結局、手がかりという手がかりはなかった
ガッカリするだろうな、アッシュ
仕方ない、教えてもらったドクター・メレディスのトコヘ行ってみよう
京の荷物も取りに行かないといけないみたいだし…
書いた住所を頼りに見つけた古びた建物の中に入り階段を登っていく
「ここ、だよな…」
でも、アッシュも京も、こんなところに何の用があったんだろう
預けたものと取りに行って欲しいものなんて…
ドアの前に立ち、何度かノックをする
「すみません、ちょっとお聞きしたいことが」
ノックをしてみるも、返事がないから仕方なくドアノブを回して中に入ると、ガッと腕を掴まれて中に引き込まれ壁に背中をぶつけられた
「待ってたぜ、サムライボーイ」
「!?」
そこにいたのは、僕たちをさらった奴らと一緒にいた男、オーサーだった
僕の手首を後ろでに拘束したオーサーは、「ここを教えてくれて感謝するぜ」と言う
「お前をずっとつけてたのさ
アッシュともう1人の日本人に何か頼まれたんだろ？」
「…何かって…？」
「フッ…。お前はディノへの大事な土産だから傷モノにするわけにはいかないからな」
そう言って銃を女の人に向けたオーサー
くそ…！
「吐きな、女が死ぬとこが見たいか」
「ッ……」
アッシュ…ごめん
「預かったモノを、受け取るようにって…それから荷物を受け取れって」
「粉末が入った小さい瓶だ、このくらいの！」
「そんなの机の上だ、とっとと持って出てけ!!」
机の上にあった小瓶を見た眼鏡をかけた男は心底ホッとしたように笑った
「よし、殺せ」
「なっ！ちゃんと喋っただろ!!」
「お前は連れてってやる。ディノにオモチャにされたら、アッシュはさぞ苦しむだろうな…」
「…!!」
「それにあの日本人だ…お前のことを大層大切にしてるみたいだしな…
奴の大切なモノは片っ端から奪ってやる
あの日本人からもだ…!! ふざけたツラをしてやがったからな!!」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年5月11日 21時
