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「なるほど…青子が」
「そんなこと言ったんだねぇ、青子ちゃん」
俺とブランカが数分前のことを話せば、男2人はほんの少し困った笑顔を浮かべていた
「青子の態度が気に障ったのはすまなかった…」
「いや、こちらこそ…彼女の境遇も知らず」
「……………青子はね、自分のことは絶対話したがらないんだ」
「え？」
「自分の過去も境遇も…俺たちは捨てていいんだと言ったんだ…あの子が、12の時に…だけど、あの子は…過去も境遇も全部背負って歩いて行くと決心した
たとえそれがどれだけ険しく高い壁であっても……自分を取り巻く環境から絶対に逃げないと誓った
神も天才もブラックホールも、あの子は飲み込むつもりでいるんだ」
たった1人の、人間が…闇に立ち向かう
巨悪の闇と、それはどれだけ危険なのか…俺よりもふたつ年上で優しくて強くて…こんな俺にも優しく接してくれた
見返りを要求せず、ただ無条件でそばにいてくれて…俺のしたいことを自分がしていたことよりも最優先にしてくれて…
ｺﾝｺﾝ
「「!?」」
「誰…？」
「このセーフティハウスを知ってるのは、俺たちだけだが…」
「…隼人、敵連合だとしたら」
「!! 2人とも、ここから動かないでください」
男2人はドアの方へ向かい、俺とブランカはその場を動かずただ静かに待つことに
ｶﾞﾁｬ…
「…あれ？」
「え」
「お兄ちゃんたち、だあれ？」
「…き、キミたちは…」
「おれたち、ロゼリア姉ちゃんに教えてもらってんだ!!」
「今日は算数なんだぜ!!」
「俺は国語！」
「私は理解!!」
ドアの方からは子供がわらわらと言っているらしく、1人の子供が部屋の中に入ってきた
「…あれ、青子姉ちゃんは？」
「あ、あぁ…今日はいなくて」
「えーーー!! じゃあ、あそこかな」
「そうかもー！」
「いっつもあそこで星見てるもんね!!」
「でもあそこ、ハイエナとかライオンとかオオカミとかの“個性”の人たちいるから入れないよね」
「ねー…」
「…ハイエナ？」
「知らねェの!? ここら辺、ハイエナのロレイ兄ちゃんの縄張りだよ!!」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年5月8日 8時
