元殺し屋はヒーローになる18 (ページ48)

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アッシュside

「アッシュ、何か食べるかい？」

「…………サラダなら」

「OK、ちなみにどれ？」

「これでいい」

夕飯だとブランカが買ってきたサラダとコーラーを受け取った
なんでサラダにコーラーなんだ

「大丈夫、彼女は無事だよ。あんなに強いんだ、きっと逃げ切れてるよ」

「…信じてないわけじゃない、ただ…俺の前からいなくなってほしくないだけだ」

パリッと歯応えの良いレタスを食べると、ふと何かが見えた

黒いフードのパーカー、ジーンズ、黒いキャップの下から覗くのは茶髪の髪の毛

そして

綺麗なサファイアのような青い瞳

「青子!!!」

「えっ!?」

まるで鳥のように飛び回り、重力なんて関係なく動き回る青子
ブランカはすぐにエンジンをかけて青子の後を追いかける

「この先は…」

「6番埠頭…」

「埠頭？」

「人気がなくて、人殺しをするには最適な場所だよ」

「なぜそんなところに彼女が…」

「わからない…だけど、青子が行くってことは」

「なにかあるってことだね…」

青子side

ｻﾞｻﾞｯ

『ふぅ…グアバリャのやつ、ドーピングみたいなのしてないよね…』

明らかに体が軽くなってフリーランニングをするのにも軽すぎて逆に動きにくかった
帽子を外すことなく、マスクをして倉庫街を歩くと「ようこそ…治崎破無」と名前を呼ばれた

しかも、本名

『………久しぶりだねぇ、スコット・ラングフォード
その姿で会うのはいつぶりかな？』

「さぁ…キミが中学生最後の年だったはずだよ」

『フン…相変わらずその言い方、腹が立つからやめろって何度言えばわかるかな』

スコット・ラングフォード…去年、殺せんせーを殺しにきたのを私が返り討ちにした殺し屋
現在は事故にあって後遺症のせいで引退しているものの、実力は相当なもの

『で？私を呼び出した理由は？』

「またあの超生物がいると聞いてね」

『つまり？』

「キミを殺せば、彼は俺を殺しにくると思ってね」

『…………たしかに、E組の人間を殺せば殺せんせーはド怒りになるだろうけど…果たしてそううまくいくかな』