元殺し屋はヒーローになる18 (ページ29)

今日:16 hit、昨日:9 hit、合計:23,249 hit

128話涙ページ29

『んじゃ、ランディー行くか。サファーも今日はよく休みなよ』

「あ、はい！」

『アイワーン、頼んだからね』

「任せてちょうだい、できるだけ早く報告できるよう頑張るわ」

『頼むよ。あぁ、それと』

「「？」」

ランディーのリードを持ちながら、サファーとアイワーンに振り返る

『寝不足は美容の大敵なんだろ？
調べるのもほどほどにしてちゃんと休めよ～』

「あなたに言われたくないわ」

「青子さんも、たくさん休んでくださいね」

「サファー、行くわよ」

「あ、はい！」

『気をつけてなー』

2人を見送るように手を振ってランディーをどうするか考える
どう考えてもセーフティーハウスにおいておくのって大丈夫か…

『お前の飼い主はどんな人なんだろうな、ランディー』

「わんっ！」

「種類、なんだろうな。ゴールデンか？」

「そうなんじゃないか？」

「でっかくていいなー！」

「犬って可愛いよな～」

『……広い公園で遊ぶ？』

「「いいのか!?」」

離れがたそうな顔をされてこちらも無理矢理に引き離すつもりもないし、まだ昼前だ
時間もあるし大丈夫だろう

「ランディー、とってこーい！」

「コングとボーンズ、楽しそうだな」

「それに比べて青子…お前何してんだよ」

『子どもの相手より、犬の相手がしんどいってなに…』

ミネラルウォーターを一口飲むと、アレックスもランディーたちのところへ向かい、そのまま遊んでいる

「大丈夫かよ」

『んー…』

「…青子」

『ん？』

「…いつ、帰るの？」

『……………日本に？』

「うん」

『…んー、今月には帰らないといけないかもね』

「…そっか」

『………ねぇ、アッシュ』

「？」

『もし、今…何もかも捨てて逃げれる勇気があるなら…一緒に来る？』

「えっ」

『日本に』

遊んでいるアレックスたちに視線を向けながら言えば、アッシュはこれでもかとグリーンアイを見開いて私を見ている

『ま、日本に行くのはいつでも行けるし』

「いつでも行けるわけないだろ」

『……』

「俺はあのディノのジジイに、男娼として使われてるんだぞ…」

『……そうだね、失言だった』