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私の手は血で汚れてる…
私が殺した数えきれないほどの人の血で
みんな、綺麗な手だと言ってくれる
だけど、こんな忌々しい手や“個性”のおかげで私は戻ることすら許されない場所にまできてしまった
《誘拐されたのも、お兄さんに研究を手伝わされてたのも、そうしないとお前は殺されてたからだろ？》
『…………兄さん…
「お前はトラブルメーカーだ」って…
必ずE組のみんなやA組のみんなにも災いが降りかかる…どこへ行っても、私がみんなと関わる以上、必ず…今だってそうだよ…3月に控える大きなことにみんなを巻き込んでる』
私がそう言うと、《青子!!》と磯貝が叱るときのような大声を出してきた
《俺たちE組やヒーロー科が迷惑だって思ってるって言いたいのか!? そんなこと、あり得ないって知ってるだろ!!》
『………』
《お前がコレまでE組で過ごした1年も、A組で過ごした期間も、お前は誰よりもわかってるだろ!?
俺たちがお前を見捨てるようなことしたことがあるか!?
A組がお前を見捨てるようなことしたことがあるか!?
俺たちみんな、E組もA組もお前を失いたくない、お前のためならなんだってするつもりなんだぞ!!》
『………！』
ここまで磯貝が大きな声で言うことは珍しくて、そんなことを言わせてしまったことへの罪悪感が押し寄せてくるのと同時に、嬉しかった
そう思ってくれていたことに、心から嬉しさが込み上がってきた
『磯貝…』
《殺せんせーも言ってただろ？
いつも正面から立ち向かわなくていい、避難しても隠れてもいい
反則でなければ奇襲したっていい
常識はずれの武器を使ってもいい
殺る気を持って、焦らず腐らず、試行錯誤を繰り返せば…いつか必ず素晴らしい結果がついてくるって
お前を含めた俺たちは、それができる一流の
いつか…卒業式前日に殺せんせーが言っていた言葉を磯貝は一言一句間違えないように伝えてきた
どれだけ救われたか、どれだけ勇気をもらえたか、みんなは知らないだろう
だけど…
《もうお前は自由なんだ…囚われなくていいんだ…》
『…………』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年4月16日 22時
