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『………………………………』
ホットドッグを買いに行ったアッシュを待つ間、本当に長く感じてしまった
ヒーローという役割がない今、気を楽にしておける唯一の時間…休息に過ぎない
「あぁ、かわいそうな…ロゼリア………
自分の親の顔も知らないなんて……………ああ、かわいそうなロゼリア…
あんな親から生まれてしまって」
ﾌﾞｰﾌﾞｰ
『はーい、夜神月』
《相変わらずチャラいな》
『…タンマ、ちょっとタンマ、タイム』
《落ち着け》
画面を確認せずにプライベート用のスマホの電話をとったら、まさか相手があのイケメン委員長磯貝とは思わなかった
『なんで電話できたの？別電源にしてたから絶対取れないと思ったのに』
《律に頼んだ》
『てめェこのイケメン』
《褒めてるのか貶しなるのかどっちだよ…》
『褒めてんだよ』
《はははっ！》
『……笑い事じゃないんだけど』
危険に巻き込まないように連絡を絶ったのに、なんで連絡してくるかな…馬鹿かよ
《青子》
『ん？』
《俺たちを危険に巻き込まないために連絡を絶ったんなら、今すぐにでもぶん殴るからな》
『物騒じゃない!?』
《そう考えたことは、あるか？》
『…………………』
いつになく真剣な声で聞いてくる磯貝に、私は黙ると『あぁ、考えたよ』と答えた
《青子、俺たちは足手まといか？》
『そんなこと…』
《たしかに…最後はお前に託すかもしれない、お前に頼らないといけないかもしれない…けど、俺たちE組は……お前にとって足手まといか？》
『そんなことない…』
《…お前の過去を、烏間さんから聞いた時俺たちは本当に驚いたんだ…
変われるものなら変わってやりたいと…もうお前に、不幸になってほしくなかった…》
『それは』
《たしかに、お前は俺たちがそんな境遇に陥った時必ず助けるんだろ？
だからそう思うことはやめようってクラスの全員で決めた》
『磯貝…』
情けない声が出てしまうのは、E組のみんな前だからだろう
いつだってどんな時だって、みんなは私の隣にいてくれた、前にいてくれた、一緒に走ってくれたから
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年4月16日 22時
