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“頼むよ！俺たちを自由にしてくれ!!!”
“……………”
“金も権力も、何もいらない…!! 俺たちはただ………「自由」になりたいんだ！”
『あんなに自分のことを大きな声で、自由になりたいと叫んでいたバロンを見たことがなかった…
カゴの中の鳥だった2人を連れ去ったのは、簡単だったよ…』
「2人の国は…」
『国民を改心させて今は豊かな国になってる
次期当主になるバロンのことを心から祝福してくれてるけど、やっぱりバロンの家は有名だからね
あまり大きな勢力を持たれると厄介だと思う人間はわんさかいる』
「マフィアか」
『まぁ、そんなとこだね』
コルシカ・マフィアとの繋がりはないけど、もしかすると向こうから仕掛けてくるかもしれない
バロンの親父さんにはちゃんと説明してあるからいいけど…
「青子」
『！』
「最終確認をしたいんだが…」
『OK』
ウズヌside
「どうした？」
「青子って、お前らと仲がいいんだな」
「…まぁ、一応…な」
「どう言う関係なんだ？」
「！」
俺の目をしっかりと捉え、じっと見つめてくる子のグリーンアイの男の子…
バロンと同じく、真っ直ぐと意志のしっかりした瞳を向けられる
「…青子と出会ったのは彼女が中学3年生の夏休みでこのアメリカに来ていた時だ」
「！」
「俺とバロンは旦那様の仕事でついてきていたんだが、マフィアに追われる形で逃げていた時に助けてくれたのが青子だったんだ
自由になりたくて仕方なかった俺たちを、自由にしてくれた
日本に行くこともできた、いろんな世界を見ることができた…
俺とバロンにとって青子は…神様なんだ」
俺たちに自由を与えてくれた彼女は、輝かしい神様だった
『んじゃあ、8時半ごろにまたくるよ』
「あぁ！」
「青子、これを持っていくといい」
『これは？』
ミネーネ先輩が作った小型の発信機を手渡すと、青子は手の中でコロコロと転がした
「ミネーネ先輩が作った小型の発信機だそうだ」
『へぇ、こりゃいいや』
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年4月16日 22時
