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「へぇ、お前が………」
『…なに』
「いや？お前でも、そんな顔をするんだなと思っただけだ」
『え、どんな顔？』
ペタペタと顔を触ると、「動くな」とウズヌに言われて静かにする
全てのサイズを測り終えたウズヌは、メモにカリカリと書いた後、衣装屋に相談に向かった
「青子は優しいな！」
『…え？』
「俺たちがいつも悩んでたら、いつも悩みを聞いてくれただろ？」
『それは…』
「青子にとっての“普通”でも、俺たちにとっては嬉しかったんだ
いつもひとりぼっちだった俺の隣にいてくれたウズヌだって、青子に助けてもらって感謝してるって言ってたんだ」
『………』
「俺たちはちっちゃな頃からずっとひとりぼっちだったから、青子に拾ってもらって嬉しかったんだ」
『………』
「青子は人のことがわかるすげェ奴だからさ
相手のことを思ってどうしようか悩んでるんだろ？」
『…まあ、そうなるね』
フカフカのソファーに座り、背もたれにもたれる
「青子」
『？』
「お前が強くあたったって言っていた奴、お見えになったぞ」
『は？』
ウズヌの後ろから、さっきまで一緒にいたアッシュがいた
『アっ………!!?』
「よ…」
『ウズヌ、なんで…』
「この子が言うには、ライアン先輩が言ったらしい」
『あのヤロ…』
一応ここは、バロンの屋敷だ
世界的にも有名なバロンの家は、ゴルツィネだろうと簡単には入れない
「おぉ！綺麗な髪の毛と目だな!!」
「！」
『で、なんで通したの』
「聞きたいことがあるらしい。それも、俺たちにもだそうだ」
『初対面のウズヌとバロンたちに？』
「…あぁ」
首を傾げてアッシュを見れば、「あのさ」と口を開いた
「青子の生まれた場所って、どんなとこなの？」
『…生まれた、場所？』
「うん…」
『えー………どこって言われても、物心ついた時にはもうお兄ちゃんと一緒にいたし、施設にはいた気がするけど……』
「じゃあ、自分がどこで生まれたのか知らないってことなのか？」
『まあ、そうかな…』
何でそんなことを聞くんだろう
それを聞こうとすると、「キミは何が聞きたいんだ？」とウズヌが聞いた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年4月16日 22時
