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5時間目の現文、みんながうつらうつらしてくる頃
私はノートを書いたり教科書を読んだり、授業を聞いている
前に座っているショーターは、頭が前後に動いていて居眠りをしているのがわかる
奥村くんはちゃんと授業を聞いてるけど、アッシュくんは完全に寝てる
それはもう盛大にバレても構いませんという構えで寝ている
先生から死角になっているから、アッシュくんはずっと寝ている
(すごく綺麗な金髪だなぁ…)
まつ毛まで綺麗な金髪
ハーフかな…でも、どう見てもハーフじゃない
ジロジロ見過ぎなのも良くないので、視線を窓の外に移した
桜が散り散りになっていき、緑の葉っぱだけが目立ってくる木が広がっている
(綺麗な緑…)
初夏が近づいてくるのが感じれる季節になってきたなぁと思っていれば、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った
先生は片付けをして、颯爽と教室を出て行った
「んぁ?」
『おはよう、ショーター。居眠りしてたね』
「ふぁっ…ねみい〜」
『次は数学だね』
「どんだけ俺を眠らそうとするんだ!!」
「寝ないようにしなよ…」
アッシュくんはいまだに眠っており、「アッシュ、起きろよ」と奥村くんが起こすと「んん…」とよじりながら顔を上げて
「授業終わったよ」
「…」
「次は数学だとよ。お前の大の得意な数学」
「…ふあっ」
大きな欠伸をしたアッシュくんは、「眠い…」と目を瞬かせた
「顔でも洗ってきたら?目が覚めるよ」
「別にいい、次も寝る」
「これでテストの点数いいって信じらんねーよな」
『…………あ』
「ん?どうした?」
『あ、なんでもない』
カバンから出てきたのは紡宮のノート
昨日数学教えてたからノートが混ざって出てきてしまった
どうしよう…違う学校だから届けることもできないや
紡宮のラインを開き、数学のノートを持っていることを伝えると、今日は使わないから大丈夫とのこと
数学って、週3とかじゃないの?
ノートは多分、リビングに置きっぱにしてしまっただろうから、ルーズリーフに書いて家帰って書き写そう…
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年3月23日 22時