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何点かの連絡事項を済ませ、帰りの挨拶をして掃除当番が掃除をするために慌ただしく教室を後にする中、私は帰る用意を始める
「英二、今日部活は?」
「グラウンド整備だから部活は休みだよ」
「んじゃ、どっかファミレスでも行くか。澪緒も行くか?」
『え?』
カバンのファスナーを閉めて帰ろうとした時にショーターに誘われた
奥村くんは「きみがよければだけど」と聞いてきた
アッシュくんは、「好きにすればいい」という顔でいる
「用事があるとか?」
『ううん、特にないけど…』
「んじゃ、行こうぜ」
話がポンポンと進み、ファミレスに行くことになった
下駄箱で靴を履き替えながらお兄ちゃんに連絡するためにスマホを取り出してタプタプと操作する
「ファミレスで何食う?」
「簡単に食べれるポテトとか」
「アッシュは?」
「太りたくねぇからサラダ」
「細いのに…」
「別にいいだろ」
タプタプとお兄ちゃんにメッセージを送るために文字を打っていると、「ねぇ、あれ誰かな?」「めちゃくちゃ身長おっきいよね」「誰かの彼氏とか?」という声が聞こえてくる
女の子が群がっている視線の先にいたのは、スマホを片手に正門に突っ立っている紡宮がいた
『紡宮!?』
「澪緒姉」
『え、部活は?』
「安静にしてろって言われて帰された」
『なんで家に帰ってないの…』
「一人で帰るの嫌だし、姉ちゃんと帰りたかった」
そう言った紡宮に、『連絡してよ…』と言うと「あ」と思い出したように「ごめん」と謝ってきた
別にいいけど…
「澪緒ー?」
『あ、ちょっと待っててね紡宮』
「うん」
ファミレスに行く約束をしていたショーターたちのもとに向かい、『ごめん、ファミレスいけなくなった』と伝えると「用事?」と奥村くんに聞かれた
『ううん、そうじゃないんだけど…ごめん』
「いいよ」
「また今度行こうぜ」
「シンにも伝えとくよ」
『ごめんねぇ…』
3人に謝り、踵を返して紡宮の元へ向かう
『紡宮、帰ろ』
「いいのか?」
『うん、大丈夫』
「姉ちゃん、コンビニで肉まん買おう」
『はいはい』
「姉ちゃん、月バレも」
『はいはい』
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年3月23日 22時