元殺し屋は排球部にいく (ページ22)

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ー数分後ー

「目の前にコートもボールもあるのに、おあずけはひどいよ…」

「くそっ！こんなことしてる時間ない！さっさと入れてもらうぞ！」

『と、思うならちょっとは協力しなさいバカやろー』

「「でっ」」

スコーンと2人の頭に買ってきたスポドリを投げつける

「青子！」

「何しやがる！」

『苛立つぐらいならいっそやめたら？イライラしてたら禿げるよ？』

「!?」

『ウソだわバカ』

自販機で買ったスポドリを飲んでいると、「俺は戦力になる。部に入る理由なんてそれだけで十分だ」と言い始めた影山氏
バカなの？バカなの？

『そんなこと言われたって、入れてくれると思ってるの？』

「ぐぬっ…」

『はぁ…。私から澤村さんに提案したことがある』

「「！」」

『2対2の勝負。勝ったら入れてもらえる
ゲームでも一緒に戦えばいやでも協力することになるし、これが1番手っ取り早い』

「ま、負けたらどうするんだよ！」

「負けねぇよ、俺がいる」

『負けたらペナルティがつくよ』

「ペナルティ？」

『そ。どうする？嫌でも今は協力し合うしかないけど？
バレーしたいんなら、相手選ばない』

ほんの少し悩んだ2人に、これは難しいかと肩を落とした時「俺は」と日向が口を開いた

「…バレーボールやれるなら…！
ちょっとくらい嫌なことだって俺は我慢できる！
影山がどんだけやな奴でも！極力視界に入れないようにがんばる！」

「俺のセリフだバカヤローッ!!!」

『ダメだコイツら、無理だコイツら』

頭痛くなってきた…
でもまだ話は終わってない

『2対2って言ったけど、2人の他にあと2人1年が入る予定なの
その子達と3対3でやってもらうのが澤村さんに出した条件
毎年新入部員が入ってすぐ雰囲気見るためにやってるんだってさ』

「えっ、でも3対3って…俺たち側のもう1人は？」

『先輩に頼んである。まあ、無理なら私が入ろうと思ってる』

「お前、バレーできるのか？」

『一通り、さっきの時間でルールブックは読み込んだし影山のサーブも、今さっきの先輩方のスタイルも見たからそれなりに動ける』

「み、見ただけで!?」

『私、観察するの好きだから
で、もし2人が負けた時だけど…少なくとも澤村さんたち三年生がいる間は、影山にセッターをやらせない
もちろん、顧問の了承を受けた上で』

「…は？」