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さっきの3人がすでにジャージに着替えていた
田中さんが、顎出してるけどなんなの、先輩としての威厳はないのか
「影山だな?」
「オス」
「よく来たなあ!」
「おお…去年より育ってる…」
「最初が肝心っスよ、スガさん!
1年坊に3年生の威厳てやつを“ガッ!”っといったってください!」
『まず擬音をやめて』
「なんか、怖そう…」
『大丈夫なんじゃない?中身はアホっぽかったし』
「先輩だぞ!」
『頭じゃ私の方が上だし』
「そうなのか!?」
『まぁね〜』
日向がキラキラと顔を輝かせている
なぜだ、頭いいぐらいでそんなに輝かしい顔する?
「ちわす!!!」
『でかっ…』
「あっ、おっ、お前ェッ………!! チビの1番!!!」
「「えっ!?」」
「!あーっ」
「じゃあこのもう一枚の入部届の…「日向」って、お前か」
『やっぱり日向、バレー部なんだ』
「おう!青子は?」
『帰宅部まっしぐら』
「バレーやろう!」
『女子と男子じゃ無理でしょ』
「マネージャー!」
『えぇ…』
頑なに譲らない日向に、田中さんが嬉しそうに絡んでいく
あんまり育っていない身長に日向は「小さくても俺は飛べます!」と言った
「烏野のエースになってみせます!!」
『エースか…』
いい志持ってていいじゃん、感心した
「お前、“エースになる”なんて言うからには、ちゃんとうまくなってんだろうな?
ちんたらしてたら、また3年間棒に振るぞ」
『影山、言い方考えて』
「俺だって精一杯…!」
『やった結果が敗北、別にそれでいい』
「青子…」
『今までの全部無駄になんかならない
影山、アンタ…前の北川第一のチームと上手くやれたの?』
「!」
『外野から見ても、アレ…どう見ても理解し合ってなかったでしょ。チームのみんなと』
私の言葉でさらに目つきを鋭くした影山に、『なに、図星突かれて不機嫌な顔すんの?』と煽り返した
『1人だけの力で勝てると思ってんの?
バカでもわかるわ、バレー1人で勝てるわけないでしょ
6人で頑張って勝てるんでしょ?』
「俺は…!」
『日向の努力をお前が笑う権利、どこにあんの?
日向がどれだけ努力したのか、あんた見たことあんの?
どれだけ努力したかなんて、見た目じゃわからないって言ったの、覚えてないわけ?』
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名無し9570号(プロフ) - この作品だいすきです!ずっと待ってます!! (2023年2月6日 16時) (レス) id: d2b97e0d27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年2月11日 18時