殺し屋最恐と呪術師最強2

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五条side









状況を確認しよう




殴られた男子3人、隠れていた女子1人






攫われたのは女子3人









俺がほんの数分目を離した隙に不良に連れて行かれたと









てめェの失態に気づいた途端、頭の中でフツフツと怒りが込み上げてくる









「どうやって見つけるんだよ…こんな広い京都の中じゃ、どうやったって見つかりっこねぇぞ」

「……………………」

「渚くん」

「？」

「あの修学旅行のしおり」









カルマが指さしたのは、修学旅行のしおりと呼べるのかわからない分厚い本
そういや、アイツも持ってたな…



辞書ぐらいに重かったが









「…あっ」

「どうした、渚」

「…杉野、みんな、これ…」









渚が指さした部分には、「班員が拉致られた時」と書かれていた









「班員が拉致られた時…って、普通ここまで想定したしおりなんて見たことねーよ」

「あはは、殺せんせー恐ろしくマメだから
なんでも書いてあるよ。京都で買ったお土産が東京のデパートに売ってあったショックの立ち直り方とか」

「何手先まで想定してんだよ!!」

「鴨川の淵でイチャつくカップルを見た時の寂しい自分の慰め方とか」

「大きなお世話だ!!」

「でも…おかげで少し落ち着いた。今すべきことがちゃんと書いてある
多分大丈夫だ、みんな3人を助けに行こう」









…スマホを取り出し、位置情報アプリを開けた後に「麗音」という文字を打ち込む
だが、やはり反応はない









「五条さん」

「！」

「行きましょう」

「…あぁ」









アイツを攫ったやつ、絶対に殺す









麗音side









額から流れ出る血をゴシゴシとパーカーで殴った
真っ赤に染まるパーカーをぼーっと見ていると「麗音ちゃん」と神崎ちゃんに心配な目を向けられた









「大丈夫？」

『ん、大丈夫。それより神崎ちゃんは？さっきの写真見てから顔色悪いよ』

「…うん。うちは父親が厳しくてね、いい学歴、いい肩書きばかり求めてくるの
そんな肩書き生活から離れたくて、名門の制服も脱ぎたくて、知ってる人がいない場所で格好も変えて遊んでたの」

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