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「ゴフッ!」
『…ノア』
「…………アレン、ざん…俺を、ここまで、生かして、くれで…ありがとう、ご…ざいます
あなたの、背中を、守れる…ハイエナに、は…ならなかったけど、俺、は…幸せ、でした」
『……………………』
ノアの背中を支えて、ぎゅっと服を掴んだ
「できること、なら…俺は、あなたと…………みんなと、生きたかった!!!」
『…ッ!!!』
「胸張って、あなたの、隣に……立ちたかった…っ!」
『…………………ノア、お前は…強かったよ…本当に』
「……………あなたに、言われたら…照れます、よ…」
流れ出る血が広がっていくのを感じ、ノアに残された時間がもうわずかであることを感じさせる
ノアは、「アレンさん」と再度俺を呼び俺の肩を掴んだ
「あなたは、俺たちの、誇りです。忘れないでください、アレンさんをあなたは、俺たちの…光です
あなたが生きててくれたから、俺たちは安心できた
あなたが生きててくれたから、俺たちは強くなれた
あなたが生きててくれたから、俺たちは強くなりたいと思った
あなたが生きててくれたから、俺たちはあなたの隣に立ちたかった
あなたが生きててくれたから、俺たちは…あなたの盾になれた、矛になれた…
忘れないで、アレンさん。あなたは、俺たちの誇りです。太陽なんです…闇を照らす、“アレン”なんです」
俺にとってお前たちは、太陽だって言うのか?
誇りだって言うのか?光だっていうのか?おかしいだろ…ならなんで、俺は、お前たちを救えないんだ
「…アンバーハイエナ…リーダー・アレンに栄光あれ」
『…ノア』
「アレンさん」
『…!』
「いつまでも、俺たちの“アレンさん”でいてください
さよなら、お元気で……あんまり早く、“こっち”に来ちゃ、ダメですよ…アレンさん」
『……………ノア』
「大好きです、アレンさん。いつまでも、俺たちの大切な…仲間」
ガクンとノアの体が重みを増した。冷たくなっていくノアの体がズルリと俺から落ちた
血溜まりを作り、固く閉ざされたアクアマリンの瞳と口から流れ出る血
『…………ノア…ノア、ノア』
「っ………っアレン」
「アレン…」
『………頼む、ノア…お前は、アンバーハイエナ、だろ…この傷は、かすり傷だって…教えただろ』
違う、教えたのは
この傷は絶対に助からないこと
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年3月12日 9時