What is a proof of a companion？【男主】 (ページ8)

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『…ノア』

ナイフを下ろしたノアは「アレン………さ…ん」と俺の名前を呼んだ
その声に俺は『…ノア』と再度呼ぶと、ノアは「僕は、も…う…ダメなん…です…あなた、の…手で、解放、して…ください」と絞り出すように言った

「あなたの、手で、死にたい………あなたに、殺されたい………お願い、しま、す…苦しい、んです」

いつだってそうだった
みんな言ってた。最期は俺の手で殺されたいと

『…………ノア、お前…』

今の言葉をどれほどの覚悟と意志で言った？
お前はそれほどまでに俺に殺されたいのか？俺の手で殺されたいのか？

なら、俺は…

「ノア！」

「っあ…！」

『…ノア、ダメだ…ノア、ノア！』

頭を押さえて苦しみ始めたノアは再び俺に襲いかかってくると、ナイフを突き刺そうと前に出してくる
それをなんとか交わして距離を取る

「アンバーハイエナ」

『！』

「弾は1発きりだ。忘れるなよ」

そう言ってアッシュの足元近くに銃を置いたオーサーに俺は、銃なんて使わなくてもいいと心の中で言った
苦しまずに逝かせてあげる方法はいくらでもある。それを俺は、幾度となく教えてもらった

俺は自分で落としたナイフを拾い上げてそれを愛でた
ゆっくりと、しっかりと撫でたあとノアを見る
息を切らして立派なハイエナの姿勢を見せている

『………アンバーハイエナ班、班員・ノア』

「うっ…あああああ"!!」

『………………アレンの名の下、お前を、解放する』

突き刺そうとしてきたナイフを避けてそのまま肝臓を突き刺した。人体の急所は沢山ある。どこをどうすればいいのかも知ってる

肝臓を刺せば大量出血は免れない

ナイフからドクドクと流れてくる赤い血に、ノアはズルリと膝を崩しナイフを取り落とした
ナイフを蹴飛ばし、崩れるノアを支えて膝を崩すと、「ゲホッ」とノアは口から血を流した

ナイフを引き抜かず、そのまま固定すると「アレン、さ」とノアが虫の息の状態で声を出した

「…あり、がと…ござ」

『…喋らなくて、いいから…』

「………お、れ…も、だないです、よね…」

『…………肝臓を刺した…もって、数分だ』

「………ゴフッ」

ボタボタとノアの口から血が吐き出されていく
俺は横たえさせてやろうとすると、「アレンさん」と力強い声に手が止まった