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ドン!とエイブラハムの心臓と脳幹を射抜いた
さらに弾倉を入れ替えた弾が尽きるまで撃ち続けた
『………………………………』
ノア、こいつはお前と同じことをしてやろうと思う
お前がされたことを、こいつにもしてやろうと思う
俺は電動ドリルの電源をつけ、死んだエイブラハムの元に近づいた
ーーーーー
ーーー
ー
ガシャン!と動かなくなった電動ドリルを床に放り投げてノアの方に歩み寄り、ガソリンをノアの体に巻いていく
余ったガソリンをエイブラハムにもかけ、このラボ全体が焼けるようにガソリンを巻いた後、しばらく放心していた時、「アレン!」というアッシュの声が聞こえた
『……………………』
「こ、れは…」
ガソリンまみれになって絶命しているエイブラハムを見たアッシュは、口元に手を当てて吐いた
無理もない。電動ドリルでノアと同じようにしてやったんだ
『…………………ノア、ありがとう』
最後まで、俺を信じてくれたこと
俺はまだ、そっちにいくつもりはない
『…………ありがとう、ノア』
ガシュッとマッチを擦った後、そのままポトンと落とす
ボアッ!と炎が上がりノアとエイブラハムの体を焼き始める
轟々と燃え上がる炎を見ながら、焼かれていくノアを見て、絶対に奴らの好きにはさせないと誓った
「アレン…」
『………………先に、行け』
「……わかった。絶対だぞ、待ってるからな」
一足先に出ていったアッシュを見て、炎がさらに大きくなるのを待っていると、「あんた…」と後ろから声がした
目だけを向けると、そこにはチャイニーズらしき男が立っていた。まだ…ノアと同じぐらいの
「あんたが、アレン…アンバーハイエナのアレンか?」
『…………………だったら?』
「その死体は…まさか…答えろ!あんたがノアを殺したのか!?」
『…………………失せろ。俺は、機嫌が悪い』
「俺はシン・スウ・リン。あんたが本当にノアを殺したのなら、許すわけにはいかない。勝負しろ」
『…………聞こえ、なかったのか?』
「いくぜ!」
飛んできたワイヤーを掴み、自分の手に巻き付けてシンと名乗った子どもを引き寄せると、そのまま鳩尾に1発入れて押し倒して、ゴリッと銃口を額に押し当ててやる
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年3月12日 9時