13話 殺戮のハイエナ ページ28
「がっ!!」
その勢いに乗って、男の首筋に噛みつきそのまま引き裂いた。動脈から血飛沫が飛び上がり、壁や床を赤く濡らしていき、男は絶命する
口に咥えられた肉をプッと吹いて男の手にあった銃と弾倉を奪い取り、本を投げ捨ててフラフラと部屋を後にする
何もかも、殺してやる
なにもかも、壊してやる
コワシネヤル
コロシテヤル
「ハイエナだ!! 殺せーッ!」
『…………………』
銃口を向け引き金を引いているくせに俺に1発も当たらない
銃口を向けて引き金を引けば男たちの額に正確に撃ち抜かれていく
コツン、コツン、と一歩が重い
「ハイエナ!?」
「くそっ!」
(………………コロシテヤル、コワシテヤル)
コツン、コツンコツン、コツンコツンコツンコツンコツンとかかとを鳴らしていき、歩いていた速度から小走り、全速で走って男たちの骨を折り、首筋を噛み、引きちぎり、心臓を潰していく
コロシテヤル
コワシテヤル
ブチッ、ぐちゃり、どちゃり、肉が切れたり潰れたりする音がする
そんな音を気にすることなく、目の前のモノをただ壊したくて、殺したくて、背後から「死ねー!」という男の声を聞いて肩を射抜かれたことすらも、気にすることなく現れたモノ全てを次々と殺していった
地面を蹴り、爪を立て、牙を立て、命を奪い、血塗れになっていく自分よりも、ただ目の前にいる奴らを殺してやりたかった、壊してやりたかった
『………ノア、ひとりで、逝かせない』
こいつらをみんなの土産として連れて行ってくれ
あの世で、みんなと一緒にこいつらをさらに殺してやれ
惨たらしい死に方なんかよりも、生きて償わせるなんて殺し方もしない
苦しめて苦しめて、生きていることが辛いと言わせて、壊して…
『……………コロシテヤル』
俺の仲間を、俺の友達を、傷つけ殺したお前たちを
(殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す)
“殺し続けなさい”
“殺し続けなさい”
“アレン、あなたは人を殺し続けなさい”
ーはい、先生ー
“忘れないでアレン…あなたは、1人じゃない”
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年3月12日 9時