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『……ノア、に』
“アレン、ノアはどう？”
“…………”
“可愛がってるのはわかってるからね。あなた、わかりやすいから”
“…………………”
『…ノアに、触るなぁぁあぁぁぁぁあああ!!!!!!』
冷たくなっているノアを守ろうとした
死んだ人間を、俺の仲間に、何をしようというんだ
もうやめてくれ
ノアは解放されたんだ
守ろうと手を伸ばした俺の手にグサリとナイフが突き刺された。ノアを刺したときに自分が使ったナイフだ
突き刺す痛みがさらに深く入ると、俺はそのまま顔面を蹴っ飛ばされ壁に激突した
「アレン!!!」
「オーサー、貴様!!」
『…ゲホッ！』
あばら2、3本折れた
手からナイフを引き抜きカランッと投げ捨て顔を上げると、血まみれのノアが運ばれていく
『……なにを、する気だ…やめろ、俺の仲間に触るな!!!
ノア!!! ノア!! ノア…ノアッ…ノアーーーーーーッ!!!』
喉が潰れるほど、折れた骨が肺に食い込むほど叫んだ
無情にもノアは連れて行かれた。悪魔によって、ノアは…俺の手で殺された
『…ノア！ノアーーァァ!! ノア……の、ぁ…あ…ああぁあ…!!』
「はははは…！全く最高だぜ!!」
『…の、あ…イザベル…イザイラ、ヴァナ、エリー、ノエル…』
俺のせいだ
俺のせいでみんな死んだ、殺された
『…あぁ…っ…ああぁあ"…あ"あ"あ"…………ッ』
アッシュside
驚いた
アレンの仲間がバナナフィッシュによって苦しめられ、アレンが助けた矢先にアレンの仲間、ノアは連れて行かれた
そしてノアを連れて行かれたアレンが泣いている
俺たちと出会ったあの日から、動くことなかった表情が崩れたのだ
“アレン…泣かないで…”
“アレン…気にしないで”
“アレン…”
“アレン”
耳を掠めた優しい女の声
それが複数聞こえてきて、まるで今のアレンを守ろうとしているようだった
アレンはヨロヨロと立ち上がると、『…ノア…みんな、ヴァナ…ガイル…フィニ…みんな』と焦点が合っていない目で歩き始めている
「アレン…しっかりしろ！」
「アレン！」
そんなアレンをオーサーが手首を掴み鎖で巻き付けると「連れてけ」とアレンをディノの部下に押し付けた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年3月12日 9時
