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アレンさんとガイルさんは時間が合えば2人でいた。本を読んでるアレンさんの隣で、ガイルさんはナイフを研いでて、ガイルさんが訓練をサボってたらアレンさんが近づいて蹴飛ばしてたり
本当に仲の良い2人だった
「えっ…ガイルさんが、死んだ?」
「…………紛争地帯だったし、今回の派遣先は…敵味方関係なくだったそうよ」
「しかも、ガイル…レイ プされてたって…」
「ジルが言ってたの聞いたけど、本当なのかよ」
「アレンの奴、ガイルの代わりに派遣されたって聞いたけど、昨日帰ってきたよな?しかも、紛争を…相殺したって」
「…………」
アンバーメインルームでは、アレンさんの親友のガイルさんの訃報と、ガイルさんが派遣されていた紛争地帯の戦争が終結を迎えた報告がされていた
アレンさんがメインルームに入ってきた時、忘れられなかった
「アレン…」
『……………3日後、アルタイル地区だ』
「わかった。準備は」
『………………好きにしろ』
イザベルさんにそれだけ言って奥に消えたアレンさんを見て、俺はガイルさんのことを思い出す
優しくて強くて気さくだったガイルさんは、グリーンハイエナにとても好かれていると聞いた
もちろん、他のハイエナもガイルさんが好きだった
モヤモヤを抱えたまま、俺は3日後のアルタイル地区で大怪我を負うことになった
ー1週間後ー
「ノア!アレン、ノアが起きたわ!!」
「……ぃ…ざぃ…」
「喋らないで。喉をやられてるから」
『………………ノア』
「ちょっと、アレン!」
ベッドに横たわる俺を無視してアレンさんは俺の胸ぐらを掴むと『……なぜ、命令を無視した』と低い声を出した
縮み上がるほどのその声に俺はひっくり返った声で答えた
「お、れなら…できると」
『……その結果がこのザマか』
「アレン!」
『………お前は、なんのために、アンバーにきた』
「!」
『………なんのために、命を張る…なんのために、俺の班に来た!!』
初めて向けられたアレンさんの怒り。アレンさんは、さらに俺の胸ぐらを掴み上げていく
『……お前は、なにしにきた…アンバーハイエナに!!』
「…ッ」
「アレン、やめなさいよ!!」
「ちょ、ちょいちょい!?」
「なにやってんだよ、アレン!!」
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年3月12日 9時