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「うわぁ…」
「アレン、大丈夫なの？」
『……………………』
「そっとしといてあげて。あの子、多分今リセットしてるから」
「アレン…」
初めて見るアレンさんのあの姿に俺はなんと声をかければいいのかわからず、じっと見ていると「はい、どうぞ」とリベルさんが俺の目の前に山盛りのご飯を出してきた
「アンバーハイエナに入ったからには体力つけなさいね」
「は、はい！」
受け取ったご飯を持って席に着くと「おーーーい、イザベル〜！」とまた別の人が入ってきた
と、いうか、あの人！まさか！
「ガイルさん!?」
「…あん？俺のこと、知ってんのか？」
「知ってるも何も、アレンさんと同じ卒業生で…しかも、今やグリーンハイエナのリーダーじゃないですか!!」
「誰、こいつ」
「うちに入った新人。アレンに初対面でぶん殴られたんだよ」
「だっはっはっは!! そりゃよかったな、新人！アレンの1発は効くだろ？」
「はい…まだ痛いです」
「…あいつが人をぶん殴るときは、気づきを与える時だ。しっかり、聞かれたことを考えろ」
「はい！」
「で、あいつは？」
「リベルさんのところ」
「乳くせえなぁ」
イザベルさんが答えると、ガイルさんは「ほんっとガキだなぁ」と言っている後ろに現れた灰色の髪に、俺は「ひっ」と怯えた声を上げた
ガイルさんは自分の後ろにいる人間など知らず、「アレンはリベルのガキかよ」と口を動かす
やめといた方がいいのにと青ざめながらいると、『………誰が、ガキだと？』という唸り声が聞こえてきて俺は完全にビビった
「…あ、アレン〜」
『………よっぽど、死にてえらしいな…ガイル』
「い、いやこれは言葉のあやというやつで」
『…………てめぇ、今度俺に付き合え』
「うそだろ。ちょっと待て、アレン！」
「あの2人、いつもあんな感じだから気にしないでね」
「あ、はい…。あの、イザベルさん」
「？」
「アレンさんは、どうしてあの時…」
命について俺に聞いたんだろう
俺は、自分の命よりも誰かを救えるぐらいになりたい。アレンさんのように強い人になりたいと思って答えたのに…なにがいけなかったんだろう
「……アレンね、昔…親友を殺されたの」
「えっ…」
「ティスっていって、アレンと同期の子が戦争に行って死んだの」
「……………」
「それからアレン、私たちが戦争に行くことに大反対でね…一時期、麻酔も効かないぐらい暴れたの」
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2022年3月12日 9時
