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『ねぇ、先生』
「んー？」
『もし、宿儺に娶られたら…』
「…………」
『その時、身籠ってたら…その時は、先生が私を殺してね』
「…………………元の世界に戻るんでしょ。死んじゃダメでしょ」
『ひとつの可能性としては大いにあり得るでしょ？
呪いの王に気に入られたからには、“向こう”に戻ってもきっと追いかけてくる
そして、私の友達や家族、仲間、次々と大事な人たちを殺していく。そうなるぐらいなら、私だけでいい』
この子には、どんな未来が待ってるんだろうか
ここ最近よく考える
世界に似合わない「力」を持っている女の子、それが青子だ
この子は見た目に反して下ネタは言うし、ボケるし、突っ込むし、色々と忙しい子だ
でも、頭の回転は恐ろしく早いし、自分に得になることがあればすかさず使う
利用できるものはなんでも使う、見捨てることなく全てを持って完全勝利を目指す
まるで独裁者のようだ
でも、この子は呪力と同じように“個性”を使う
それはこの世界での自衛の術になる
彼女がいた世界では、その“個性”は誰も敵わないようなものだろう
ぶっちゃけ僕も触れられたらアウトだと思う
だって分解するんでしょ？
勝てない勝てない
「自己犠牲は1番しちゃダメ。わかった？」
『……………………………昔言われた』
「誰に？」
『せんせー』
「その先生は、よく青子のこと見てるね」
『…………………うん、私も思う』
今まで見た顔で1番優しい顔だった
懐かしむような顔
…とてもじゃないけど、宿儺を殺すと豪語してた子がするような顔じゃないよね
うん、知ってた
「あの、五条さん」
「ん？」
「学長との約束までまだ少しありますけど、どこか寄ります？」
「青子はどっか行きたいとこある？」
『特にないよ。ここ、何にもないし』
「だってさ。いいよ、たまには先に着いててあげよう」
確かにここは何もない
あたりは森ばっかだ
『伊地知さん、止めて』
「えっ…ここでですか？」
「青子」
『わかってます。無理はしません』
わかっちゃうなんてすごいな
この子は本当に才能に満ち溢れてる
青子と同じく僕もドアを開けて車から降りる
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員脚 - 個性が呪力、個性自体が術式ではないでしょうか。 (2021年1月3日 10時) (
レス) id: 62588b34f4 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - 29ページの12−4、「暇だ暇だ」ってなってます。「暇で暇で」じゃないでしょうか…？ (2020年12月30日 11時) (レス) id: d530fc9998 (このIDを非表示/違反報告)
ちか - 一気に読みました。クッソ面白かったです！これからも更新頑張ってください。 (2020年12月29日 18時) (レス) id: df476bf304 (このIDを非表示/違反報告)
環希(プロフ) - いつも読ませていただいております。11-13なのですが、暮らしそうだなではなく、嬉しそうだなだと思います！毎回とても神作品で楽しみにさせていただいてます。これからも頑張ってください！ (2020年12月29日 1時) (レス) id: 33d5659616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年12月27日 23時
