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12-7 ページ32

事情を説明すれば、母親は呆然としていた









「正直自分は少年院(あそこ)の人たちを助けることに、懐疑的でした
でも仲間達は違います。なし得ませんでしたが、息子さんの生死を確認した後も、遺体を持ち帰ろうとしたんです」

『…ヒーローだと、任せてほしいと言った自分が何もできず、息子さんを助けれませんでした
本当に申し訳ありません』









深々と頭を下げた後、持っていた名札を差し出した









『せめて、これだけでも』









名札を手渡し、再度頭を深々と下げる
何がヒーローだ






誰も助けれなかった
遺体すらも持ち帰ることができなかった


不甲斐ない自分が大嫌いだ









『息子さんを助けられず、申し訳ありませんでした』

「…いいの、謝らないで。あの子が死んで悲しむのは、私だけですから。…ヒーローさん」

『!』

「これからも頑張って」

『……はい』









失礼します。と挨拶をして外に出る
パタンと閉まったドアを確認して、階段を降りる







無言で、静かで、こんなことになるならもっと緊張感を出すための訓練をしておけばよかった









後悔は後になってやってくる
自分がしていたことを否定するかのように、あの時の判断はベストだったのか、余計なことを頭の中が支配してくる









「お前はよくやったと思うよ」

『!』









下りきった階段からめぐみんが振り返って私にそう言った
慰めるわけでもなく、励ますことでもなく、ただあの時のことは正しかったと









「おっせぇよ、恵、青子」

「こんぶ」

「何してた」

「なんでもいいでしょ」

『…禪院センパイは、呪術師としてどんな人たちを助けたいですか?』

「あ?別に私のおかげで誰が助かろうと知ったこっちゃねぇよ」

『……………………』

「聞かなきゃよかった」

「あ"ぁ?」

「伏黒ォ!!! 夜神月ィ!!! 面接対応みたいな質疑応答してんじゃないわよ!!
交代!! もう学ランはしんどい!! 可愛いジャージを買いに行かせろ!!」









ブンブン振り回された結果に投げ飛ばされた釘崎ちゃんを見て、「あの2人は何してんですか?」とめぐみんが聞いた
いや、めぐみんじゃなくても聞いたけど









「お前ら近接弱っちいからなぁ。まずは私から一本取れ。話はそれからだ」

13話 呪術と呪力の時間→←12-6



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員脚 - 個性が呪力、個性自体が術式ではないでしょうか。 (2021年1月3日 10時) (レス) id: 62588b34f4 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - 29ページの12−4、「暇だ暇だ」ってなってます。「暇で暇で」じゃないでしょうか…? (2020年12月30日 11時) (レス) id: d530fc9998 (このIDを非表示/違反報告)
ちか - 一気に読みました。クッソ面白かったです!これからも更新頑張ってください。 (2020年12月29日 18時) (レス) id: df476bf304 (このIDを非表示/違反報告)
環希(プロフ) - いつも読ませていただいております。11-13なのですが、暮らしそうだなではなく、嬉しそうだなだと思います!毎回とても神作品で楽しみにさせていただいてます。これからも頑張ってください! (2020年12月29日 1時) (レス) id: 33d5659616 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年12月27日 23時

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