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「今日はどうしてこちらに?」

「学校行事の遠足で京都に来ることがあって」

「そうだったのか…今日はゆっくりしていくといいよ」

「いえ、今日は昼前にはお暇します。僕たちも学校の方に戻らないといけないので」

「そうだったね。ではまた休みの日にきておくれ」

「はい。な、恋雪」

『…うん』









師範はニコリと微笑み、僕は立ち上がり『道場の方に行ってます』と断りを入れて席を立った
長い廊下を軋ませながら歩いて行き、生徒達がよく使う道場の引き戸を引いた





ピカピカと輝く床
ツンと鼻の奥を刺激するような汗の匂い



防具を置いている部屋に入り、立てかけてある古臭い木刀を手に取る
道場に戻り、ブォンと振ってみればよく馴染む









『………………』









北side








「え?墨火羅?」

「そうそう!俺が昔通ってた剣道場でさ!すっげぇ優しい師範なのよ!」









ズンズンと歩いていくバレー部の後輩に連れられ、目的地である墨火羅道場に向かう



ドンドンとノックした途端「はい」と小さい子供が出てきた









「紫乃垣です」

「お久しぶりです、どうぞお入りください」

「失礼します」









中に入ると「先にお客様が来られておりますので、こちらから」と玄関に通された









「お客さん?」

「はい。時川様にございます」

「時川?」

「時川さんやろか」

「かもな」









長い廊下を歩き、ある部屋の前につくと「失礼します」と襖がゆっくりと開けられた
中には「おや」と優しい顔立ちの男が1人、そして見覚えのある顔がいた









「時川さん」

「北たち。なんでここに」

「紫乃垣くんはうちの道場の生徒だったんだよ」

「そうだったんですか…」

「お久しぶりです、墨火羅師範」

「久しぶりだね。今日はどうしたのかな?」

「遠足で近く寄ったので」

「おや、じゃあ裕紀と同じ学校かな?」

「はい」









ニコリと微笑んだ墨火羅さんは、「道場に行くのかい?」と尋ねてきた









「いえ、顔だけ見せに」

「なら道場に行ってみるといい
恋雪がそこで1人で打ち込みをしているだろうからね」









その言葉の後、すぐにズダァンという響く音が聞こえてきた

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年12月12日 20時

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