メシとバレーと恋愛事案 (ページ3)

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0話隣の女の子ページ3

俺のクラスには綺麗な子がある

名前は菜野響紀

茶髪で茶色の瞳を持つ、普通の人

けど、文武両道で容量も良ければ人からも頼み事をよく任されるほどのしっかりした人

『宮くん、お隣いい？』

「…おん」

そんな彼女は選択授業も全部同じで、よう隣に座ることがある

たまに教科書忘れて見せてもらったり、ノート忘れたからルーズリーフもらったり、色々と迷惑かけとるけど決まって彼女は『困ってたらお互い様やで？』と言うて助けてくれる

「ツム」

「あん？」

「俺、好きになってもうた」

「今更やろ」

双子のツムにそう言うたら、まるでわかっとったみたいな言い方されて腹立ったけど、俺は彼女が好きやってことがわかった

まあ好きやねんけどな

「…菜野さん」

『んー？どないしたん、宮くん？』

自習の時間、隣の席に座ってまた教科書を見せてもらっている菜野さんに声をかければ、彼女はノートを見つめながらそう返事してくれた

「菜野さん、ようツム見とるな」

『宮くんのお兄さんやもんなぁ。顔似とってびっくりしたわ～』

「…なんでツム見てんの？」

『んー…金髪が珍しいと思ってん』

「…ふーん」

ペンシルの頭を口元に当てながらそう呟く彼女に、俺は目を逸らして自分のノートを見つめる
なんかイラついてノートに落書きしていると、『けどな』と菜野さんは俺の方を見ながらコテン、と首を傾げてきた

『宮くんの方が、仲ようできるなーって』

「！」

『思たんよ』

へにゃりと笑った菜野さんに、俺はギュンっと胸が掴まれたような気持ちになって、ゴンッと額を机にぶつける

『み、宮くん？』

「ダイジョブ…気ニセントイテ」

『カタコトやで？大丈夫？』

「ダイジョブ…ホンマに」

耳まで真っ赤なん…バレてへんやろか