元殺し屋はヒーローになる14 (ページ25)

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「見せてやるよ。俺が化け物だと言われる理由を……!!」

「巨大化!?」

「あの姿、天喰先輩かよ!!」

服を破り巨大化するグロテスクな姿に飯田と切島が叫んだ

言語さえ忘れたような叫び声があがり、口の奥が光った

素早く氷結を出したが、吐き出された高出力の炎が氷壁を溶かして水蒸気爆発が起こる

「クソ!!」

「蛙吸くん！」

「ケロ！」

飯田が俺を、切島が蛙吸をかっさらいその場を離れた
キメラの解放された煉獄の炎が滝を溶かし、森を焼き始める

まるで地獄絵図のようだ

「うへーーーー………森が燃えてるッスよ！」

「チッ…アイツ連れてきたら1発だろうが」

「仕方ないッスよ。ナインが潰した街に上がった火を消火してるんスから」

城跡よりもはるか高くにある塔のような場所に、獣耳を生やした男2人がいた
1人は「シシシッ」と笑い薄い笑みを浮かべている

「苦戦してるみたいッスけど、どーするんスか？」

「知るか。俺の出る幕じゃねぇだろ」

「そんなこと言ってぇ…またロゼリアに怒られても知りませんからね」

「…グルル…めんどくせぇ」

喉を唸らせた男は、下にいる活真と真幌を見た後、すぐに中腹の方へ視線を移す

そこには、ナインと緑谷、爆豪、青子がいた

ナインへ攻撃を続けている3人に「やるじゃねぇか」と上から目線で笑う

緑谷は横からデラウェアスマッシュの空気の礫を放ち続けると同時に、爆豪が前面から徹甲弾(A・P・ショット)を撃ち込み、そんな2人の足場を作るように地面を分解して修復する青子

しかし、ナインには効かず、3人は爪弾で返り討ちにされてしまう

爆豪の左腕の籠手に爪弾が当たり、割れてしまう
トドメを刺そうとするのを瀬呂がナインの腕へとテープを伸ばし阻止するが、逆にテープを引っ張られてしまう

そんな瀬呂のテープに触れて分解しちぎった青子は、引っ張られる力を利用してナインに鋭い蹴りを見舞った

『うっぜぇんだよ』

めり込んだ腕からミシッと骨が軋む音がするが、ナインは至近距離で爪弾を青子に撃ち込む

「夜神月!!」

爆豪が叫び、怪我をしていた脇腹に再度食らった青子は出血する部分を抑え、持っていた小型の熱されているナイフをあてがった