青葉城西の主将の幼馴染

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おかしい



おかしすぎる









「今度は何がなくなったの？」

『…シャープペン』

「お気に入り？」

『…誕生日にって、お小遣い全部使って買ってくれたのに』









小中学生がもらえるお小遣いなんてたかが知れてる
おやつだって欲しいのだって我慢してお金を貯めて、私のために買ってくれたシャープペン




壊さないようにちゃんと丁寧に使っていたのに、それを無くすなんて私らしくない
ちゃんと筆箱の中に入れておいたのに…









他にもある



体操服に上履き、ストラップにシャープペン



教科書に落書きだってされてる








1番ひどいのは、ノートのページをズタズタにカッターで切っているところ
悪質で陰湿なものばかりだ









「気にしない方がいいよ、雪紀ちゃん」

『…信介くんは許してくれたけど、ツムくんとサムくんが許してくれるわけないよね…特にツムくん』









あの子が1番うるさいし…借りたものを返さないのに、他人のことになると口うるさくなる
サムくんもそこは嫌いだと言ってた









お昼休み、徹くんとはじめちゃんに先に食べててと言って、廊下に出てシャープペンを無くしたことを謝るために連絡する



今日はたしかお昼で終わるって言ってたから、多分今は家にいるはず









《はい、もしもし。宮です》

『その声はサムくん？』

《え、桜子ちゃん、なんで家電して…》

『あのね、サムくんとツムくんが私の誕生日に買ってくれたシャープペン、どこかに無くしちゃったみたい』

《え、そうなん？大丈夫？》

『探してみたんだけど、どこにもなくて…ごめんね、買ってくれたのに』

《別にええよ。モノは無くなったり壊れたりするし、大事に使ってくれてるんはわかってる
けど、ツムはうるさいから俺から言うとく》

『でも、自分の口から謝りたくて』

《ええけど、今ツムトス練でめっちゃ集中してるから声かけられへんで？》

『…折り合い見てまた連絡してください』

《おん》









バレーのことになると夢中になるのは昔からだから、邪魔しないでおこう
サムくんに何度も謝り、なんとか電話を切って教室に戻るとはじめちゃんが「どうかしたか？」とパンを食べながら聞いてくる









『向こうに住んでた時に隣に住んでた子達にもらったペン無くしたんだ…』

「無くした？」

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