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3-3 ページ8

アレンは知らなかったと言う。だが俺にとってそれは








「どういうつもりだ、アレン!!」

「アッシュ!」

「兄貴を…!兄貴の足を潰したってなんでだ!! なんで潰した!! お前なら足を潰さなくても兄貴を止めることはできただろ!!」

『……………………こいつらアメリカ人兵士は、俺の仲間をめちゃくちゃにレイ プした』

「…えっ」

『…………5歳、6歳、4歳、7歳、10歳…男も女も、関係なく…レイ プしたあと、どうしたと思う……』












アレンは俺に胸ぐらを掴まれながら語り始めた
そして、俺の手首を掴むと今まで見たことないほどの怒りと恨みのこもった目を俺に向けた












『…殺したんだ。俺の目の前で』

「!?」

『………脳髄を掻き出し、はらわたを掻き出し、臓物をあたりに撒き散らせ、血で地面を鮮やかに描いた…
何人、死んだと思う…数十人?笑わせるな…………俺の仲間は、1日で…………500人は死ぬ』

「「!!?」」

『…………明日を約束されない子、手足の感覚がない子、欠陥した子、まだ幼い子どもに、お前たちは…………アメリカ兵は………………………めちゃくちゃにレ イプして、なぶり殺しにした…
足を潰さなくてもいい?ふざけるな…足だけで済んでよかっただろうが………
イラクの戦争?笑わせるな………あの戦争が終わった後、俺は………追放されるまで、戦争に駆り出されてた』













アレンの言葉を聞いた伊部さんもマックスも言葉を失い、俺とショーターは絶句した
兄貴の足を潰した上にアメリカ兵を殺したという悪行だけでなく、アレンは…他の戦争にも参加して命を奪っていたのだ







『………言っただろ、俺は…こういう生き方しか、できない…俺を恨むなら、恨めばいい…だが………俺が恨むのは、お前らアメリカ人兵士だ』

「(ゾッ」

「アレン…」

『…………まだ右も、左もわからない、子がなんていったと思う…レイ プされて逃げた子が、なんて言ったと思う』

「………っ」

『“死にたい”…“殺して”、そう…言ったんだ』

「「っ……」」

『…レイ プして、惨殺して…俺が、お前らを殺したら、何様のつもりだ、だと?
ふざけるのも、大概にしろ…その日その日を精一杯に生きる俺たちの気持ちがわかるのか?腐った飯と終わりのない戦いに行くしかない、死ぬ運命が決まっている
子どもに、なにをしても許される、のか?

レイ プして殺して、お前らはそれが…………許されるのか?』

「…っ」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年1月15日 11時

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