What are your friends？【男主】 (ページ23)

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『…腹一杯』

「サンドイッチひとつで!?」

「おい、もっと食え」

「食うのに貪欲なのがお前だろうが」

『…………』

差し出されたサンドイッチを見て俺が皿を押し出して拒否の意志を向けると、アッシュとショーターがカチンときてニコニコしながらサンドイッチを掴み「食え!!」と俺の口に投げ込もうとしてくる

「ちょ、2人とも」

「「食え!! 細いんだよ!!」」

鬼の形相の2人に言われて渋々食った。というよりも、無理やりに
2人が満足げにしているのを横目に、俺は食いすぎたというよりも気分が悪くなって外に出ることにした

『ゔ…っ…』

ダイナーの裏手に回って少し離れた場所でゲェッと食べたものを吐き出した
作ってもらっておいて申し訳ないが、半年に一度だけ訪れたりする何を食っても吐き戻してしまう日が俺には来る

確かに食うことに貪欲なのが俺だが、ここ1年前から食べることが苦になったこともあった
腹が減った時は大量に食うが、腹が減っていない時は本当に減らないのだ

『…………………』

口周りについた吐瀉物を拭い取り、ペットボトルの水で口の中を濯いでペッとして後処理もしておく
フラフラ〜と歩いてくる俺にマックスは「お、おい大丈夫か？」と聞いてくる

『…悪い、休んでも、いいか？』

「あ、あぁ」

トラックのバッテリー周りを整備していたマックスに断りを入れてデッキの上に寝転がる
回復するのに時間がかかりそうなので、しばらくここで休もう

うとうとしながらいると、「アレン、風邪引くぞ？」とマックスが覗き込んでくる
俺は腕をずらしてマックスを見た後、ゆっくりと起き上がると「大丈夫か？」と聞いてくるのに対して小さく頷いた

「…サンドイッチ食うか？」

『……いらない…減ってない』

「そうか。無理するなよ」

幾分か気分が良くなった俺は立ち上がって、『…歩いて、くる』と言ってヨロヨロと歩くと「ひとつ、聞いてもいいか」とマックスが俺に声をかけてきた

「お前は、アッシュたちを殺すのか？」

『…………………』

ザリ、と土を踏み締めた俺の足音がその場で鳴るとマックスは「答えてくれ」と言ってくる
俺はじっと下を向いて重い口を開いた

『………………………傷つけたくない…俺の、友達だから』

「！」

俺に新しくできた、大切な友達だから