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8話 思い出の時間 ページ27

『………………』









紫と白のジャージを着ている人が私をじっと見下ろしてくる
誰だとチラリと目だけを上げると、宮城県代表、日本代表にまで選ばれている高校3年生、牛島若利さんだった









「おい」

『はい!』

「コレ、どこに置けばいい」

『はい?』









目の前に出されたのは、ほうきだった
ああ、はいてたのね









『あぁ…』

「おい、ウシワカ」

「及川…」

「都笑ちゃんに話しかけないでくれるかなー?」

『及川さん』









私と牛島さんの間に割って入った及川さんの額には、うっすらと青筋が立っていた









「では、これをどうするかわかるのか?」

「んなもん、適当に立てかけておけばいーじゃん!」

(一応直す場所はあるんですが)









一触即発なそんな空気をぶち壊したのは









「都笑〜!ちりとりとほうきってどこ…いっ!?」

『翔陽』

(翔陽!?)









ガクガクと震える翔陽は、「だ、大王様と牛島さん…」とブツブツと呟いていた









『ありがとね。牛島さんももらいますね』

「あぁ」

「都笑ちゃん!俺のことも徹さんって呼んで!」

『ああ、及川さん』

「都笑ちゃんっ」

『今から岩泉さんとゴミ捨てに行ってきてくれますか?』

「わかった!!」









2つずつ持ち、岩泉さんと駆けていく及川さんを見送り、「いーの?」と肩を組んでくるカルマに『何が?』と聞き返す









「この時間帯、浅野クンがいるじゃん」

『だから行かせたんだけど?』

「うっわ、悪い顔」

『あの2人の絡みとか絶対面白いじゃん。見にいこうよ』

「いーね。その後、散歩しようよ」

『いいね』









カルマと一緒に山道を下り、ゴミ置き場らしき場所に行くと、案の定、及川さんと岩泉さん、浅野がいた

気配を消して近くの木の枝に飛び乗り、声が聞こえるまで近づいた









「えーと…?」

「なぜ他校の人間がここに?」

「んー、あそこの山の中にある教室の掃除を手伝ってたんだけど」

「…E組、旧校舎…?」

「うんうん」

「…………………赤羽、雪霧」

2人(ゲッ)









大した音も出してない、気配すら消してたのに、浅野には意味がないらしい

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環希(プロフ) - コメント失礼致します。飛雄ですよ!これからも頑張ってください。 (2020年11月20日 0時) (レス) id: 33d5659616 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年11月15日 19時

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