8-8 ページ46
日向のサーブから始まり、澤村さんの綺麗なレシーブが上がった後、月島のトスでスパイクを打つ山口
『ワンチ』
「オーライ!」
トンッと綺麗にレシーブして影山が、俺にトスをあげた
月島が前に出てきたけど、そんなの関係ない
ドンッ
「っ!」
月島の指先を持っていくようなスパイクを決め込み、ボールはコートに落ちる
「っ…!」
「ツッキー!」
『…ごめん』
「…別にっ」
痛そうに顔を歪めた月島に一応謝っておいた
いや、痛いだろうし…
「お前、本当になんでもできるんだな」
『まぁ…でも、日向と影山のクイックは俺無理だよ。
あんなに早く反応できないし…
けど…どんなボールも落とさないようにあげるのは頑張るよ』
体にみっちり、教え込まれてきたわけだし…
それから試合は進んで、2セット目も俺たちが取り、勝利を収めた
『ぷはっ…』
「お疲れ様、はいスマホ」
『ありがとうございます、菅原さん』
部活でスマホがどうのって言われるのはちょっと怖いけど…俺の場合、主治医の先生にいつでも連絡取れるようにしておかないといけないわけで…スマホは手放せないんだよな
「月島」
「!」
少し離れた場所で、影山と日向、月島と山口が固まっていた
なんだろう…
「…なに」
「試合の最初と最後に握手するじゃん。今日の最初はしてないけどっ
それにこれからチームメイトだしっ、嬉しくねえけどっ」
『あぁ…仲良くしないとダメなやつ…』
1週間前に言われたしね、仲良くしないといけないし…
今回ので多分大丈夫だと思うんだけど…単細胞っぽいし、まあ…このままでも面白そうだからいいか
「…キミらが体育館出禁になったのは、主将の再三の注意をシカトして勝手に勝負始めた挙句、教頭のヅラを吹っ飛ばしたりしたからデショ」
「い、いいじゃねーか、細かいことはっ」
握手をしようと暴れ始めた日向と月島
どったんばったん騒ぎだ
『騒がしいね…』
《でも、とても楽しそうです!》
『律にはそう見えるんだ…』
405人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年2月13日 22時