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理解不能、誰しもがいうだろうその言葉…きっと今ならぴったりな言葉だろう



でも多分、日向はまだ何回でもボールを見ないで跳ぶと思う









確かに理解不能だし、他人を100%信じるなんてこと、そう簡単にできるものじゃない


しかも、“因縁の相手”なら尚更
だけど、日向は…ただただボールを打つことに、影山から上がるトスを、信じてるから…









ドゴッ









25-23、日向と影山がひっくり返して1セット目を先取
次は俺が田中さんと変わって入る番だ









「どうだオラァァァ!!! 月島ァコラァァ!!
俺と日向潰すっつったろうがァァ!! やってみろやおらァァ!!」

「なんでお前が1番威張ってんの田中〜」

「そーだー!1年のおかげで打ててるくせに〜」

「態度でかいぞ〜」

「ハゲー」

「今普通に悪口混ぜたの誰だゴラァ!!」









ぐっぐっと屈伸をして再度、足を動かす









「暁、頑張れよ!」

『…はい』

「なんだよ、その自信なさそうな声は!! 月島をギャフンと言わせてやれ!」

『…まぁ、言わせるつもりではありますけど…
あ、そうだ。菅原さん』

「んっ?」

『すみません…スマホ、持っててもらっていいですか?
あの、できればその…こう持っててもらえると嬉しいんですけど』

「なんだなんだ、ムービー撮るのか?」

「俺、撮っとこうか?」

『あ、いや…友達が撮ってくれてるから大丈夫です』

2人(友達?)









5分の休憩を挟み、カートの中に入ると、影山が声をかけてきた









「お前、どれぐらいできる?」

『…レシーブ、スパイク、ブロック、トスあげ、どれもある程度はできる
指示をくれたら動くよ』

「なら、お前も日向と同じように攻撃に」

『ただ…』

「?」

『今の俺は、全力で跳べるのは数回程度だ』

「は?」

『……俺、中学の時に足やってんだ…あんまり無理すると、インハイ以降には出れない』

「…!」

『けど、この試合は手を抜かない
インハイに出れなくても、この試合で負けるなんてことしたくない
だから、俺にもトスをくれ、影山』

「……あ、当たり前だわボゲェ!!」

『な、なんで怒鳴るんだ…』









ゲシッゲシッと蹴られる
なんでだ…









「暁、どれぐらいできるんだろうな」

「中3の時はやってないって感じで言ってましたしね」

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年2月13日 22時

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