桜蘭学園ホスト部の恋3 (ページ14)

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『こういう(馬鹿げた)好意を好むのは部の人たちばかりと思っていたので…
あなたに喜んでいただけたなら(ほんの少しは)救われます』

((言ってることはひどいが何やら可愛いのでよし!!))

ー中央棟ー

「ほう、バックギャモンかね」

「はい。アラビアン・ナイトにも出てくる歴史あるゲームですよ
この部のモットーには社交的教養を身につけることも含まれていますので…日頃より各国の行事や遊び、民族衣装など幅広く研究させて頂いております」

(へえ…日頃のコスプレにそんな意図が…)

いけしゃあしゃあと言う鏡夜先輩を見つめていると、ハニー先輩に連れられて馬車でのエスコートや中央棟でのお相手などを無限にさせられて、終わった頃にはハルちゃんとぐだっていた

「ハルちゃん、理央ちゃん、お疲れ様～
今日はよくがんばったねえ～♡」

「ハルヒ、理央、大丈夫か？」

その時、ドアがノックされて環先輩を呼びにきた人と、環先輩は来賓の方への挨拶に出て行ってしまった

「…ほんとになんでもなさそうですね…
一瞬、昼ドラ的展開になりかけた気がしたけど、夢だったのかな…」

「あーまあ、ドロドロっちゃあドロドロだけどねー」

「え…」

「だからさ、ホントに元々はお婆さんの子なのヨ、殿って
そんで、殿のお母さんは現在行方不明中、と」

えっ

「二十数年前のことです
須王家の先代当主は若くして他界
理事長は母の決めた相手といわゆる政略結婚し早々に跡を継ぎました」

「しかしながら、数年後出張先のフランスで出会った貴族令嬢と理事長は本物の恋に落ちてしまいました」

｢｢そこで産まれたのが、我らが殿というわけです｣｣

「理事長はそれを機に正妻と離婚
殿と殿のお母さんを日本に呼ぼうと思いました
しかしお祖母様は大反対」

「タマちゃんのお母さんは病弱で日本で暮らすには支障があったこともあり、タマちゃんはそのまま14歳までフランスで育ちました」

「え…なんでいつのまにか紙芝居に」

「一方、お祖母様は須王家の跡取りがいないことに流石に焦り始めました
そんな折、タマちゃんのお母さんの実家は事業に失敗し一気に多額の負債を
そこでお祖母様は提案しました」

「「この先不自由なく暮らせるだけの金の工面はしてやろう
そのかわり環だけを日本によこせ」
「そして金輪際、母親と環が会うことを禁止する」」